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「クリップボードの履歴」でデバイス間共有を有効にする

最新版となるWindows 10 バージョン1809(October 2018 Update)は本稿執筆時点で提供中断中である。リリースノートによれば、一部のファイルが消失してしまうそうだ。なお、米国時間10月9日にMicrosoftはこの問題の調査報告を公開。問題を修正した新バージョンをWindows Insiderプログラム向けに提供開始したという。

本誌読者の中には、筆者と同じように問題なくバージョン1809へ更新できた読者諸氏も多くおられるだろう。本バージョンへ更新した際、ぜひ有効にしておきたいのが、クリップボードのデバイス間の同期である。

  • 「Win」+「I」キーを押すなどして「設定」を起動し、「システム/クリップボード」に並ぶ2項目のスイッチをオンに切り替える

  • デバイス間の同期は自動、手動の選択が可能だ。通常は自動で構わない

本機能は既定で無効になっているため、上記手順で有効にしなければならない。有効後は説明にあるとおり、「Win」+「V」キーを押すとカーソルキーの横や画面端に「クリップボードの履歴」が現れる。

  • 「Win」+「V」キーを押すと現れる「クリップボードの履歴」

同じMicrosoftアカウントでサインインする別PCでも、同じショートカットキーを押して確認すると、クリップボードの履歴内容を確認できるだろう。

  • 別PCでクリップボードの履歴を確認すると、同じ内容が現れる

クリップボードの内容は、ピン留めボタンを押せば保存できるが、PCを再起動すると消えてしまう。また、対応するのは書式なしテキスト/HTML/画像だが、Microsoftによる以前の説明どおりであれば、各データ1MB未満、全体データは5MB未満、クリップボード数は50アイテムまで。筆者が確認した限りでは、いずれかの制限を超えた時点で古い履歴から削除されるようだ。

  • 画像もクリップボードへ格納できる

  • ちなみに「クリップボードの履歴」無効時にショートカットキーを押すと、図のようなメッセージが現れる

会社などのデスクトップPCと、持ち歩き用の2-in-1 PCを併用して使う場合は、本機能は実に便利だ。既定で無効になっている理由は不明だが(セキュリティ的な問題かもしれないが)、複数台のPCで手軽にコピー&ペーストしたい方は有効にしておこう。

阿久津良和(Cactus)