人間の視野を上回る範囲の写真が撮影できる広角や魚眼の撮影でも、ミラーレスとスマホの画質の違いが顕著に表れます。
スマホでは、さまざまなアタッチメントレンズ(外付けレンズ)が売られており、スマホに取り付けるだけで広角撮影や魚眼撮影ができるようになります。しかし、ひとくちにレンズといっても、ミラーレスの交換レンズとスマホのアタッチメントレンズではクオリティーが大きく異なるのです。
ミラーレスの交換レンズは、機種やシリーズごとに専用の設計となっており、異なるメーカーやシリーズのレンズは装着できません。その代わり、ベストな写りで撮れるよう工夫されています。
かたや、スマホ用のアタッチメントレンズは汎用的な設計となっているので、1つ買えばスマホの機種を問わず利用できるのがメリットです。
しかし、中央部以外はボケボケの描写になったりと、写りに関してはミラーレスの交換レンズには遠く及びません。クリップ式でスマホに挟み込む構造のレンズが多く、装着が簡単なのは評価できますが、ちょっとでも指が当たるとズレてうまく撮影できないのも欠点といえます。
このように、ミラーレスは高品質な交換レンズが使えることで、望遠や広角でもよりきれいに撮れることが分かりました。次回の記事では、ミラーレスが高画質で撮れる理由をさらにチェックしていきたいと思います。
著者:大浦タケシ
宮崎県都城市生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業後、雑誌カメラマンやデザイン企画会社を経てフォトグラファーとして独立。以後、カメラ誌および一般紙、Web媒体を中心に多方面で活動を行う。日本写真家協会(JPS)会員。