新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行にともない、暮らしのいろいろな部分が個人の選択を尊重し、“国民の皆様の自主的な取組”をベースとした対応に変わるという。
電車に乗ってもマスクをしていない人が目立つようになった。かと思えば、若年層を中心に、マスクをするのが当たり前になってしまってマスクを外したくないと感じている人たちが少なからずいるという調査結果もあるそうだ。
個人的には、2022年秋あたりからの半年で、ずいぶん外出、移動の機会が増えた。仕事関係でいえば、ほとんどの報道関係者向けのイベントはリアルでも開催されるようにもなった。ただ、リアルのみの開催というものは、それほど多くはなく、オンラインで中継されるハイブリッドのものが多い。
だから、リアルとオンラインを組み合わせて、できるだけリアルのものに出席できるようにしながら、オンラインイベントをハシゴしたりしている。ここは、以前と違って体がひとつしかないフリーランスにはうれしい当たり前だ。
荷物のモビリティについて考える
活動の機会が増えると、以前のように、携行する仕事道具などの荷物のモビリティについても考える必要がある。欠かすことができないのが持ち運びのバッグ類だ。
日常的に使うバッグは、お気に入りのブランドがいくつかあって、そのひとつがターガスだ。今年で設立40周年という老舗のメーカーで、PCバッグのパイオニアとして、古くからPC用のカバンやバックパックなどで知られている。少なくともぼくはこのカテゴリでは業界の巨人だと思っていた……。
個人的には、このベンダーの軽量製品に注目してきた。すでに廃番になってしまっているが、Bex Slipcase 14inch Beluga TSS656APなどは、290グラムという軽さに惚れ込んで2度も同じものを購入した。サポートが手厚いことも経験している。
ターガスすごい。2年間使って底がボロボロになったバッグ、https://t.co/HuJsjNA2OC 290グラムで軽くて使いやすかったので同じものを買い直したのだけど、ダメモトで問い合わせたら制限付き無期限保証とのことで新品代替品が送られてきた。元のよりも値段が高い。 pic.twitter.com/ZsOvqVmLUA
— 山田祥平(syohei yamada) (@syohei) January 16, 2017
直近では、2019年2月に入手したGroove X2コレクションを愛用していた。これは、同年はじめに米・ラスベガスで開催されたCESの会場の同社ブースで見つけた。当時の新製品だが、まだ現行製品としてあるのだからロングセラーなのだろう。こちらはMWC取材でバルセロナに行くときに、前もってアマゾンに注文しておき、宿泊先に発送してもらって入手した。
そんなめんどうなことをしたのは、当時、日本でのターガス製品について、正規代理店の存在が曖昧で、量販店での販売を含めてターガス製品の入手が難しくなっていたからだ。ECサイトなどを丹念に調べれば、並行輸入品などを見つけることはできたが製品は限られる。それに、以前の手厚いサポートを知っていると、そうした製品の入手はためらわれる。
でも、日本からターガスが撤退したわけではなかった。株式会社ユニークは、ターガスの日本販売代理店として2015年から国内販売を担ってきたという。新発売のTranspire Advancedのニュースでそのことを知った。
気になって同社に連絡してみたところ、現在の日本国内においては、同社と、一部商品の流通についてもう1社のみが代理店として機能していることを教えてもらえた。株式会社ユニークは、ターガスの日本総代理店としての契約ではないが、実質的に、ターガスの全カテゴリ製品を扱っている唯一の代理店なのだそうだ。もちろん、サポートについても同社が提供する。これなら安心だ。ただし、バッグなどの保証は購入後1年間となっている。
同社によれば、ターガスはバッグのみならず、周辺機器などもラインナップしているが、コロナ禍によって、働き方や環境が大きく変化したことに伴い、テレワークなどが新しい当たり前となり、在宅での作業の生産性などが注目されることで、ドッキングステーションやパソコン周辺機器などが、特に法人企業に評価され、多くの導入実績をあげる事ができているという。
PCバッグを選ぶには内部の構造も大事
ターガスといえばバックというイメージは、PCバブルを経験した40~60歳世代だけが認知しているようで、ぼく自身もその一人だった。現時点では、PCバッグのカテゴリで突出した売上ではないらしいのは、ちょっと残念だ。個人的にはターガスは、PCバックを知り尽くした信頼すべきベンダーのひとつだと信じて疑わない。
ぼくがターガスのバッグを信頼している理由のひとつは、ノートパソコンを入れる専用コンパートメントの底部分の工夫が秀逸だからだ。SafePort Sling Protect Systemと呼ばれる仕組みで、底部分が宙に浮いた袋状になっていて、ノートパソコンを吊り下げるようなイメージで保持する。
だから多少乱暴にノートパソコンをストンと放り込んでも、バックを置いた固い床などを直撃することなく、衝撃のショックを吸収してくれる。逆に、乱暴にカバンを固い床に置いても、その衝撃がパソコンには伝わらない。これまで使ったターガスのバッグは、すべてこの機構を持っていた。バッグの底の緩衝材も丁寧な分厚さでショックを低減するのもうれしい。
コロナも終わりということで、日常はコロナの前に戻りつつある。移動にバッグやバックパックを物色しているなら、ぜひ、ターガス製品に注目してみてほしい。