Ankerが原宿に「Anker Store 表参道」をオープンした(東京都渋谷区神宮前6-3-9 井門原宿ビル1F 10:00-20:00)。

3月31日から営業を開始している。同社ショップでは最多の400製品数を揃えた路面店になるという。場所としては、表参道と明治通りの交差点付近の一等地だ。店内の様子についてはこちらのレポート記事で詳しくレポートされているので、あわせて参照してほしい。

  • ケーブルもこんな風に陳列されていれば、見て触って違いが体感できる

再開発が進む渋谷の先、インバウンド需要も期待

東京の人でないとピンとこないかもしれないが、キャットストリートの入り口付近といえばわかりやすいだろうか。最寄り駅は、JR山の手線の原宿駅、東京メトロ千代田線、副都心線の明治神宮前駅、銀座線や半蔵門線なら表参道駅からもそんなに遠くないし、数十メートル先に入り口があるキャットストリートを使えば渋谷からだって普通に歩いてこれる。

原宿といえば竹下通りというイメージを持つ人も多いかもしれないが、そちらをメインに利用する中高生のみならず、この街は、表参道に並ぶハイブランドの路面店や表参道ヒルズなどを訪れる富裕層にも人気だ。当然、インバウンドの観光客にも響く感度の高い街になっている。

隣接する渋谷は今、再開発のまっさかりで、わけがわからない状態が当面続きそうだし、新宿も同様だ。その点、この界隈は比較的整理されている。2024年春にはこの交差点に「神宮前六丁目地区第一種市街地再開発事業」による新商業施設がオープンする。いろいろな意味で、今回Ankerがショップをオープンした立地は、かなり広い年齢層をカバーするといえる。

ケーブルも、サウンドも、白物も、プロジェクターも

ここのところのAnkerはストアのリアル店舗展開に熱心だ。東京駅のバスターミナルが運用開始したミッドタウン八重洲店では、地方を往来するビジネス客、観光客の利便を狙い、羽田空港国際線ターミナルに隣接する羽田エアポートガーデン店は、初の空港隣接店として海外からの観光客等を意識するようになった。この店のオープンと同時に、店頭に並ぶ製品の説明書きに、英語を添えるようになったという。

これらの店舗出店の集大成ともいえるのが、今回の表参道店だといえそうだ。

  • 陳列された商品には英語の説明もあってインバウンドにも親切

今や、Ankerはモバイルバッテリや充電用ケーブルのみならず、Soundcoreブランドの各種オーディオ製品、Eufyブランドの掃除機などの白物家電群、そしてプロジェクターのNebulaブランドなど、さまざまなカテゴリにビジネスの領域を広げている。

製品の種類も多く、都内の量販店といえども、各製品をすべて見て触って体験できるようなスペースを見つけるのは難しい。だからこそ、あのケーブルより、このケーブルの方が細くてやわらかくて取り回しがしやすいとか、あの充電器は前より×グラム軽くなったというけれどどんな感じなんだろうといったことができるのはうれしい。

「これからのUSBはType-Cよ」

話は変わるが、先日、渋谷のイケアでエスカレータを使ってフロアを移動しているときに、後方にいた女子高校生の二人組が「これからのUSBはType-Cよ」的な会話をしていたのを聴いてびっくりした。ここまできたかと感慨深いものがあった。耳をダンボにして会話に集中したのは言うまでもない。

「充電も速くて今までのUSBを使う理由がない」とのことでちゃんと理解している、正解だ。そういう層が、表参道でケーブルのバリエーションを見てさわって楽しむようになるのだろう。

  • 原宿、表参道にこの看板があっても違和感がない

ちなみに、Ankerはモバイルバッテリ製品の豊富なバリエーションでもよく知られているベンダーだが、過去に購入した製品を、これらのストアに持ち込めば、引き取ってもらえる上、その日のうちであれば300円引きで新しい製品を購入することができる。

モバイルバッテリは、燃えないゴミとしてポイと捨てるというわけにもいかず、処分には適切な手段を講じなければならない。多くの自治体では充電式電池の収集を行っていない。

バッテリは消耗品で使えば劣化して、性能は落ちていく。だったら、買い換えのときには引き取ってもらえて値引きもしてもらえるショップに持っていく方がオトクというものだ。