地域において、子どもから高齢者までの世代間の断絶が課題となっています。
世代間交流の障壁となっているのは、少子高齢化だけではありません。将棋の競技人口が20年間で約半数に減少、囲碁は3分の1以下となり、子どもと高齢者の接点となるコンテンツが失われていることが要因の1つであると指摘されています。
そんな中、世代間の断絶を埋めるコンテンツとして、eスポーツが注目されています。
すでにリズムゲームの「太鼓の達人」などが世代間交流で活用されており、今年10月に介護福祉施設向けの脳トレゲーム『ぷよぷよトレーナー』のリリースが予定されているなど、eスポーツが世代間交流や福祉の方面に活用されつつあります。
ひと昔前では若者の象徴だったゲームですが、今では世代をつなぐコミュニケーションツールになり始めているのです。
ということで、eスポーツライターの小川です。
今日も今日とて、Cygames本社へ。
今回も何やら、最新のゲームを先行体験させてもらえるようです。
ん?格闘ゲーム?
というか、2023年に発売されたCygames社の格闘ゲームである『Granblue Fantasy Versus: Rising』(以下、GBVSR)のメディア向けの先行体験会です。
なぜ、既に発売されているゲームの先行体験に呼ばれたのでしょうか?
今回、Nintendo Switch 2 版のリリースと同時に、Switch 2ならではの新操作モードも追加されたとのこと。
その名も「ジャイロVS(ヴァーサス)」です。
Nintendo Switch 2のJoy-Con 2(ジョイコンツー)には、ジャイロセンサーと加速度センサーが搭載されており、コントローラーを傾けたり動かしたりする直感的な操作(通称、ジャイロ操作)で遊べる仕組みがあります。
格闘ゲームの先行体験と聞いて、愛用のレバーレスやPADを用意していたのですが、どうやら使わないようです。
では、ジャイロVSとは、どういう操作方法なのか。
説明資料によると、「上下に振るだけ」
はあ…フルダケ?
試しにちょっと振ってみたら、このモーションです。
コンボ攻撃から、必殺技までかましてくれました。
筆者は過去に他タイトルの格闘ゲームで「ジャイロ操作」を遊んだことはあるのですが、上下に振る以外にも、回す、傾けるなどの操作がありました。
その点、GBVSRは、本当に上下に振るだけです。
この簡単操作なら、小さいお子さんやご高齢の方まで、どの世代でもカッコよく戦えそうです。
キャラクターの状況に応じて、ベストな連続攻撃が繰り出されて、とても爽快感があります。
おそらくですが、GBVSR特有の簡単操作モード「スーパーアルティメット」(2025年12月に実装された、攻撃にボタンを1つしか使わない簡単操作)のシステムがベースになっています。
振るだけの簡単操作ではあるのですが、遊んでいくと、リズムゲームの要素もあるように感じました。
ただ単に上下に振っているだけでは、連続攻撃(コンボ)が途中で途絶えてしまうことがあったのですが、自分のキャラクターの攻撃に合わせて、タイミングよく振ることでコンボがつながりやすくなりました。
ちなみに、少しの上下動作で反応してくれるので、そこまで激しい動きは必要ないのですが、対戦に熱中していると、じんわりと体が火照ってくる感覚がありました。
エクササイズとまではいきませんが、軽めの有酸素的な運動になっているのかもしれません。
やり込んでいくと、ちゃんと駆け引きのような要素もあることがわかりました。
Joy-Con 2 を振っていない状態だと自動で「ガード」してくれるので、何もしなければ大きな攻撃を受けることはありませんが、ずっと相手の攻撃を「ガード」していては、少しずつダメージを受けてしまいます。
また、相手の攻撃モーションの空振りに合わせて、コントローラーを振ることで、相手の攻撃にカウンターをしつつ、大きなコンボを叩き込めました。
「攻撃しなければ安全だけど、ジリ貧…どこかで攻撃しなければならない」
「ただ、攻撃タイミングを読まれると、大きな反撃を受ける」
適度な反射神経に加えて、ジャンケンのような読み合いが発生するバランスで調整されています。
これまでの対戦ゲームの簡単操作は、あくまで裾野を広げるための、初心者救済の補助輪のようなものでしたが、GBVSRのジャイロ操作は全く新しいゲームの価値を生み出し、世代間をつなぐための一手になると感じました。
ただコントローラーを振るという思い切った操作性でありながら、戦いの「駆け引き」の部分のみを残した絶妙なバランスになっています。
というか、まったく新しいジャンルのゲームです。
5秒でも遊べば、誰でもコツを掴める簡単操作なので、その日に出会った、小さな子どもとご高齢の方が笑顔で「読み合い」を楽しむ様子が想像できました。
昨今、eスポーツの「対戦」や「競技」的な側面に注目されがちですが、これからはフィジカルスポーツにおける、ジョギングやキャッチボールのような、技術や勝敗を競うものではなく、一緒に過ごすことを目的としたeスポーツが増えていくかもしれません。










