完全ワイヤレスイヤホンの売れ筋を取材するため、イヤホン専門店のe☆イヤホン秋葉原店 本店を訪れました。

音や音楽を楽しむツールとして定番化している完全ワイヤレスイヤホンですが、売れ方は変化しているようです。同店のゆーでぃ氏は「通勤通学中や家の中など、日常的に装着する人が徐々に増えています。すると、長く装着していてもストレスを感じさせないモデルであったり、騒音が気になるときや外音をかき消さずに使いたいときなど、シーンごとに最適なモデルを選ぶ人が増えている印象があります」といいます。

  • e☆イヤホン秋葉原店 本館の完全ワイヤレス売り場。ゆーでぃ氏にナビゲートしてもらった

    e☆イヤホン秋葉原店 本館の完全ワイヤレス売り場。ゆーでぃ氏にナビゲートしてもらった

その結果、複数のイヤホンをシーンごとに使い分ける人が増え、ランキング上位に上がるモデルのバリエーションも多彩になってきているそうです。

直近のトップ5を見ても、3万円台の万能型から1万円以下の特化型まで、個性の広がりを感じるとのこと。「完全ワイヤレスイヤホン選びの3ポイント」を踏まえて、一番人気から順に追いかけていきましょう。

<完全ワイヤレスイヤホン選びの3ポイント>

  • 高級モデルはパーソナライズ機能に注目。時間があれば視聴時に設定して聞き比べを。
  • ラインアップが増えているのは、ながら聴きできる耳をふさがないタイプ。装着性を比較したい。
  • 空間オーディオの進化も続いていて、モデルやメーカーごとの差も激しい。こちらもアプリを入れてしっかり聞き比べよう。

※本文と写真で掲載している価格は、取材した2026年6月15日17:00時点のe☆イヤホン秋葉原店 本館のものです。本店とは異なる場合があり、日々変動もしているので、参考程度に見てください。

第1位・・・全部入りのうえで強ノイキャンな「WF-1000XM6」

1位に挙げられたのは、ソニーの「WF-1000XM6」でした。人気の1000Xシリーズの最新作で、ANC(アクティブ・ノイズ・キャンセリング)のほか、外音取り込みや空間オーディオ機能も備えています。取材時の価格は39,600円でした。

「これはもう“全部入り”というところですね。どんな用途でも、これを買っておけば間違いないという定番です。音質も非常に優れていて、バランスがよいので好き嫌いも起きないといいますか。そのうえで、ANCが前作(WF-1000XM5)からまた進化しているという。隙がありません」

  • ソニー「WF-1000XM6」

    ソニー「WF-1000XM6」

第2位・・・1万円切りで高評価なイヤーカフ型「Pill ミュージックカプセル」

続く2位には、取材時6,750円の高コスパなモデルがランクインしました。水月雨(MOONDROP)のイヤーカフ型イヤホン「Pill ミュージックカプセル」です。ながら聴きに向く形状ながら、AIノイズキャンセリング機能も備えています。

「イヤーカフ型が全体的に盛り上がっているなかでも人気が際立っています。この価格帯ではなかなか体験できないほどの音質の良さと、この独特のデザインが受けています。ケースにはストラップが付けられるので、持ち運ぶときの飾りにもなります。若い人にとくに受けていますね」

  • 水月雨「Pill ミュージックカプセル」

    水月雨「Pill ミュージックカプセル」

  • ケースを開いたところ

    ケースを開いたところ

第3位・・・木を使ったドライバーとパーソナライズが好評な「WOOD master HA-FW5000T」

3位は、再び3万円台のモデルが入りました。Victorの「WOOD master HA-FW5000T」で、取材時の価格は37,620円でした。パルプとアフリカンローズウッドを混ぜた素材で作ったドライバーを搭載し、空間オーディオやANC、パーソナライズ機能を備えています。

「往年のオーディオ好きの方にすごく刺さっていまして、中心の購入層はWF-1000XM6より少し上になります。こちらも全部入りといえますが、なかでもパーソナライズ機能の評価が高い印象です」

  • Victor「WOOD master HA-FW5000T」

    Victor「WOOD master HA-FW5000T」

第4位・・・ノイキャン機能を備えるオープン型「OpenFit Pro」

4位は、イヤーフックで外耳に掛けるオープンタイプです。Shokzの「OpenFit Pro」で、取材時の価格は35,890円。オープンタイプながら、外音をリアルタイムで検出してノイズを低減する機能を備えているが特徴といえます。

「ノイズ低減機能を備えているうえで、音質も非常に良いと評判です。音がいいオープンタイプを探しているなら、これをお勧めするかなというくらいの製品ですね」

  • Shokz「OpenFit Pro」

    Shokz「OpenFit Pro」

第5位・・・完全ワイヤレスで磁性流体ドライバーを積む「EAH-AZ100」

5位には、テクニクスの「EAH-AZ100」が挙げられました。完全ワイヤレスイヤホンにおいて、磁性流体を用いたドライバーを採用した業界初のモデルです。空間オーディオやANCも備えており、取材時の価格は39,600円でした。

「3位のWOOD masterと同じく、昔からのオーディオ好きの方を中心に高い評価を得ています。やはり磁性流体ドライバーですね。10万円を超える有線イヤホンに搭載されるドライバーが、このお値段で、なおかつ完全ワイヤレスで楽しめるというところが最大の魅力かなと思います。点ではなく面で鳴っている感じがするので、ぜひ試聴してほしいですね」

  • テクニクス「EAH-AZ100」

    テクニクス「EAH-AZ100」

はみ出し情報・・・30分かけてパーソナライズする「TONALITE」

流行のひとつとなっているパーソナライズ機能ですが、この機能を徹底的に味わいたい人に人気があるモデルも紹介してもらいました。finalの「TONALITE」で、取材時の価格は35,820円でした。ANCや音質の評価も高いうえで、独自のパーソナライズ技術「DTAS」が評判になっているとのことです。

「パーソナライズありきの製品なんですよ。パーソナライズは5~10分ほどで済む製品が多いのですが、こちらは30分かかります。付属のバンダナみたいなものを頭につけて頭部の形状を測りながら、徹底して個人に特化したサウンドを調整してくれます」

店内が空いているタイミングであれば、パーソナライズのお試しもできるそうです。

  • final「TONALITE」

    final「TONALITE」