米Microsoftは5月13日(米国時間)、Webブラウザー「Microsoft Edge」のデスクトップ版およびモバイル版におけるAI関連機能のアップデートを発表した。Copilotとの統合をさらに深め、複数タブを横断した情報整理、閲覧履歴や過去のチャットを踏まえた回答、音声・画面共有を使った支援などを、デスクトップ版・モバイル版の双方に展開する。一方で、Edge上でAI主導のブラウジング体験を提供する実験的機能として位置づけられていた「Copilot モード」は終了となる。

AI機能の統合により、以下のような体験がCopilot対応市場で広く利用可能となる。

  • 複数タブを横断した推論:開いている複数のタブをCopilotが横断的に解析し、比較や要点整理を支援する。例えば旅行計画や製品比較など、複数ページを行き来しながら判断する作業で、各タブの内容をCopilotが横断的に読み取り、必要な情報をまとめる。
  • 閲覧履歴の参照:履歴を踏まえてより関連性の高い回答を生成する。
  • 長期記憶(Long-term memory):過去のやり取りを文脈として活用する。
  • VisionとVoice:Copilotと画面を共有し、音声を用いてハンズフリーで画面の内容について対話する。

これらの機能はいずれもユーザーの明示的な許可を前提としている。また、AI体験はカスタマイズ可能で、設定またはaka.ms/CopilotinEdgeにアクセスして必要な体験を選択したり、不要な体験を削除できる。

モバイル版Edgeにも、デスクトップ版で提供されてきた機能が広く展開される。Copilotはモバイル上でも複数タブの内容を踏まえた支援に対応し、閲覧履歴をトピック別に整理して中断したプロジェクトを再開しやすくする「Journeys」も利用可能になる。ただし、Journeysのモバイル版は米国のみ、デスクトップ版も英語圏市場に限定される。

デスクトップ版には、生産性を支援する新機能も追加される。学習したいテーマを分解し、ガイド付きの学習セッションや対話型クイズに展開する「Study and Learn mode」、入力中の文章作成を支援する「Writing assistant」、閲覧中の内容からクイズやフラッシュカードを生成する「Copilot quizzes」、タブの内容を音声ポッドキャスト化する機能などである。このうち、Writing assistantは米国のみ、ポッドキャスト機能は英語のみでの提供となる。

Microsoftは今回の発表にあわせて、「Copilot モード」の提供終了を明らかにした。Copilot モードは2025年7月、EdgeをAIブラウザーとして使うための実験的機能として導入されたもので、複数タブの文脈理解や将来的なエージェント機能を含む取り組みとして提供されていた。今回のアップデートでこうした機能がEdge本体に直接統合されたことを受け、別個のモードとしての提供は役目を終える形となる。