生活するうえで避けられないのが生ごみの発生です。重量割合で、家庭から出る可燃ごみの実に4割が生ごみ、というデータもあるほど。週2回程度の燃えるごみの回収日までどんどんたまる一方なので、ニオイ、虫、見た目でストレスを感じている人も多いのでは?

その悩みを解決するのが生ごみ処理機。生ごみを分解・乾燥し、ニオイや虫などの発生を抑えるとともに、ゴミの体積が減らせるので有料ゴミ袋使用の削減にもつながります。

生ごみ処理機は各社から出ていますが、ロボット掃除機やスティック型掃除機を手がけるDreame(ドリーミー)が初の生ごみ処理機「Dreame SF25」を発表。生ごみ処理機らしからぬ都会的なスクエアデザインでキッチン以外にも設置しやすく、駆動中の騒音やニオイがほとんど発生しないなど、スペースに制約のあるマンション住まいには魅力的に感じました。クラウドファンディングを通じての販売ですが、自治体の助成金の対象となるのも見逃せません。

  • Dreameがクラウドファンディングで販売を開始した生ごみ処理機「Dreame SF25」。直線基調のデザインは家電くささがなく魅力的だ

    Dreameがクラウドファンディングで販売を開始した生ごみ処理機「Dreame SF25」。直線基調のデザインは家電くささがなく魅力的だ

生ごみを粉砕&加熱して体積を大幅に減らす

SF25は、投入した生ごみを回転式のブレードで粉砕しつつ加熱して乾燥させ、体積を数分の1に減らす仕組み。生ごみの重さなどに応じて、AIが処理時間を自動調整する機能も備えます。水蒸気を含んだ排気は、大型の脱臭炭フィルターを通ってから外に排出するため、ニオイの発生も抑えています。

  • 取り外し可能な金属容器に生ごみを入れる仕組み。手前にタッチセンサー式の操作パネルを備える

    取り外し可能な金属容器に生ごみを入れる仕組み。手前にタッチセンサー式の操作パネルを備える

  • 金属容器の内部には、回転式のブレードに加え、固定式のブレード(銀色のパーツ)があり、これらの動きで生ごみを細かく粉砕する。固定式ブレードの部分は掃除しづらいのがやっかい

    金属容器の内部には、回転式のブレードに加え、固定式のブレード(銀色のパーツ)があり、これらの動きで生ごみを細かく粉砕する。固定式ブレードの部分は掃除しづらいのがやっかい

  • 処理中に発生するニオイを封じ込めるため、本体後方には大型の脱臭炭フィルターを備えている

    処理中に発生するニオイを封じ込めるため、本体後方には大型の脱臭炭フィルターを備えている

スクエアでシンプルなデザインの本体は家電くささがなく、キッチンだけでなくリビングに設置しても違和感はありません。本体上部には丸いガラスパネルが備わり、動作している様子が外から見えるのも好ましいと感じました。本体サイズは幅19.4cm、高さ30.5cm、奥行き37.7cmと比較的コンパクトな作りで、電源を内蔵しているので大きなACアダプターを置かずに済むのも好印象です。

運転音やニオイは気にならなかった

実際に使ってみました。SF25内蔵の金属容器を取り出して半日分の生ごみを入れて本体に戻し、前面のパネルで操作すれば運転がスタート。金属容器に内蔵された回転式ブレードと固定式ブレードにより生ごみを小さく砕きつつ、金属容器を加熱して生ごみを乾燥させていきます。

  • 用意した生ごみ。ボウル半分以上の量がある

    用意した生ごみ。ボウル半分以上の量がある

  • 生ごみを金属容器に入れ、手前のパネルで運転を開始する。いったん開始したら、あとは終わるまで放っておけばよい

    生ごみを金属容器に入れ、手前のパネルで運転を開始する。いったん開始したら、あとは終わるまで放っておけばよい

  • 本体上部のガラス窓から内部が見える。運転開始から1時間ほどで、このように細かく砕かれた状態になっていた

    本体上部のガラス窓から内部が見える。運転開始から1時間ほどで、このように細かく砕かれた状態になっていた

回転の動作がある割に動作音は小さく、騒音はほとんど気にならないレベルに抑えられていたのが意外でした。後方から水分を含む暖かい排気が出るのですが、大型の脱臭炭フィルターのおかげでニオイがしっかりブロックされ、不快なニオイもほとんどありませんでした。

処理が進んでいくと、色鮮やかだった生ごみが茶色の細かなかすに変わります。体積は数分の1に減っていました。処理は4~6時間程度で終わるので、寝る前にセットしておけば朝には処理が終わっており、手間がありません。

  • 運転から2時間ほど経った時点で取り出してみた。生ごみの時と比べ、だいぶ体積が減っているのが分かる

    運転から2時間ほど経った時点で取り出してみた。生ごみの時と比べ、だいぶ体積が減っているのが分かる

  • ニオイもほとんど抑えられているので、そのままゴミとして捨ててもよいが、土に混ぜれば分解されて肥料として役に立つ

    ニオイもほとんど抑えられているので、そのままゴミとして捨ててもよいが、土に混ぜれば分解されて肥料として役に立つ

生ごみの体積が大幅に減るうえ、水分が飛んで軽くなるので、有料ゴミ袋の使用が抑えられるほか、燃えるごみの回収日までゴミ箱に入れておいてもニオイなどのストレスはありません。プランターなどの土に混ぜれば肥料として役立つので、捨てる手間すらなくなります。

電気代はかかるが、自治体の助成金が期待できる

1回の電気代は30円前後で、毎日1回動かすと1カ月で1,000円前後かかります。電気代の負担はやや大きめですが、生ごみのストレスから解放され、有料ゴミ袋の消費が抑えられることを考えれば、導入する価値はありそうです。

希望小売価格は59,800円ですが、クラウドファンディングサイトのGREENFUNDINGでは39,370円からの超早割で購入できます。自治体で生ごみ処理機の購入助成を実施している場合、購入金額の2/3~1/2程度が還元され、GREENFUNDINGでの購入も助成対象となるので、さらにおトクに入手できます。住んでいる自治体で購入助成を実施しているか、まずは確かめてみるとよいでしょう。