「DEEBOT」(ディーボット) シリーズなどで知られる掃除機メーカーのECOVACS(エコバックス)が、ドイツ・ベルリンで開催中の展示会「IFA 2025」で新しいロボット掃除機「DEEBOT X11 OmniCyclone」を発表し、日本でも予約販売を開始しました。事前に「全方位で進化を遂げたX」と予告があったように、現行の国内最上位モデル「DEEBOT X8 PRO OMNI」と比べ各機能が向上しています。

  • グローバルではDEEBOT X11シリーズとして登場。中央が国内でも発売する「DEEBOT X11 OmniCyclone」

    グローバルではDEEBOT X11シリーズとして登場。中央が国内でも発売する「DEEBOT X11 OmniCyclone」

【編集部メモ】ここに注目!

サイクロン式のゴミ集じん機能を搭載した充電ステーションは、機能を活かしたデザインになっています。中央の透明なダストボックスは片手で手前に引き出せ、ワンタッチでゴミ捨て可能。紙バッグの交換が不要な点は使い続ける上で便利ポイントになりそうです。

[取材協力:ECOVACS]

エコバックスの新たなフラッグシップロボット掃除機

DEEBOTシリーズは吸引と水拭き機能を一台に備えたロボット掃除機。IFAでの新製品発表会では同社がけん引してきた吸引・水拭き両対応のシステムや、モップ清掃とゴミの自動吸引などを行う付属ステーションの進化などに触れつつ、今回の“主役”となる「DEEBOT X11 OmniCyclone」が発表されました。

なお9月5日時点で日本でも直販サイトで予約を受け付け中。229,900円で9月26日に販売予定とされています。

  • DEEBOT X11 OmniCyclone。充電ステーション中央の透明なダストボックスが目を引く

    DEEBOT X11 OmniCyclone。充電ステーション中央の透明なダストボックスが目を引く

DEEBOT X11 OmniCycloneの主な特徴は次の通り。

  • ステーションの集じん機能をサイクロン式に変更
  • 3分間の充電で6%分回復できる急速充電機能
  • モップは高圧力の「OZMOローラー2.0」
  • 最大19,500Paの吸引力
  • 2.4cmの段差乗り越え機能

ダストバッグを替える手間を省いたサイクロン式ステーション

DEEBOT X11 OmniCycloneの実機を見ると、まずステーションのデザインに目が行きます。

新しい「OmniCycloneステーション」では中央にゴミをサイクロン式で集する透明なダストボックスを配置。ダストバッグのない「バッグレス設計」で、2段階サイクロンによるゴミ収集システム「PureCyclone 2.0」を採用しました。サイクロン式とすることで長期間使用時の吸引力低下を防ぎつつ、従来必要だった紙製のダストバッグを省くことで環境にも配慮したとのこと。

  • DEEBOT X11 OmniCycloneの実機。充電ステーションの中央にある柱状のボックスがサイクロン式でゴミを集めるダストボックスとなる。カラーはブラウン

    DEEBOT X11 OmniCycloneの実機。充電ステーションの中央にある柱状のボックスがサイクロン式でゴミを集めるダストボックスとなる。カラーはブラウン

  • ゴミの混じった空気からゴミだけを濾し集めるPureCyclone 2.0システム。ダストボックスの容量は1.6L

    ゴミの混じった空気からゴミだけを濾し集めるPureCyclone 2.0システム。ダストボックスの容量は1.6L

本体も大きく進化しました。ポイントの1つが電源周り。これまでも利用者から「駆動時間が短い」といった声が寄せられていたといい、DEEBOT X11 OmniCycloneでは6,400mAhの大容量バッテリーと、3分間の充電でバッテリーを6%回復させるGaN急速充電技術「PowerBoostテクノロジー」を組み合わせ、ロボットが補水やローラー洗浄でステーションに戻った際に急速充電することで“連続稼働”を実現。1度に最大400平方メートルという広範囲の連続稼働が可能としています。

  • DEEBOT X11 OmniCycloneのロボット掃除機本体

    DEEBOT X11 OmniCycloneのロボット掃除機本体

  • PowerBoostテクノロジーにより「バッテリー切れの不安」を解消したとする

    PowerBoostテクノロジーにより「バッテリー切れの不安」を解消したとする

3,800Paの圧力で押し拭きするOZMOローラー2.0

また、モップは従来比16倍の加圧となる3,800Paの圧力で“押しながら拭く”「OZMOローラー2.0」を採用。1分間に200回のスクラブ(こすり磨き)洗浄を行い、拭き後を残さず掃除できるとのこと。モップローラー自体も一部にやや硬い素材を取り入れたものに改善しています。モップは壁際で外側にせり出し拭き残しをなくす機構を従来機(DEEBOT X8 PRO OMNI)と同じく搭載していますが、従来より1cm長く伸びます。ちなみにステーションではモップを清潔に保つよう75度の熱水で洗浄します。

  • 新しいモップ「OZMOローラー2.0」

    新しいモップ「OZMOローラー2.0」

  • 従来採用していたモップ

    従来採用していたモップ

  • 新しい高密度ナイロン製のモップローラー。色が濃い部分は他と比べやや硬い

    新しい高密度ナイロン製のモップローラー。色が濃い部分は他と比べやや硬い

  • OZMOローラー2.0では高い圧力かつきれいな水で常時洗浄しながら床を拭いていく

    OZMOローラー2.0では高い圧力かつきれいな水で常時洗浄しながら床を拭いていく

内蔵ボイス「YIKO」も進化し、新たにユーザーの「使い始め」「使いこなし」「トラブル解決」を支援するAIエージェント「Agent YIKO」を搭載しました。同社が従来のYIKOの使われ方を調査したところ、“繰り返しの命令”を受けることがほとんどで、利用者は設定に関する命令などの高度な操作を音声では行わなかったといいます。

この背景から生まれた「Agent YIKO」は空間データやユーザーの好みを分析し、設置から機能の使い方まで音声で案内する、より「先回り」する実用AIに仕上げられました。なお当初は英語でのリリースとなり、日本語は今後のアップデートで対応予定です。

このほかにも単段で最大2.4cm、連続段差で最大4cmを乗り越える「TruePassアダプティブ4WD乗り越え」機能や、ニューラルネットワークを活用して精度の高い障害物検知を行うAIVI 3D 3.0 Omni-Approachシステムなどを組み込みました。

  • 「すぐ」そして「楽に」ロボット掃除機を使い始められるよう生まれたAIエージェント「Agent YIKO」。アプリと連動し適切なQ&Aを提示するという

    「すぐ」そして「楽に」ロボット掃除機を使い始められるよう生まれたAIエージェント「Agent YIKO」。アプリと連動し適切なQ&Aを提示するという

  • 最大2.4cmの段差を乗り越える登坂機構を搭載

    最大2.4cmの段差を乗り越える登坂機構を搭載

  • 単段で最大2.4cm、連続段差で最大4cmの段差を乗り越えられる

    単段で最大2.4cm、連続段差で最大4cmの段差を乗り越えられる

「製品の価値を伝える技術革新を進めていく」。TINECO新製品も

DEEBOT X11 OmniCycloneの特徴や機能を紹介したエコバックスグループ副会長 兼 ECOVACS ROBOTICS CEOのDavid Cheng Qian氏は、優れたロボット掃除機は「知能」「性能」「機能」という柱、そして「空間認識(Space)」「設定(Setting)」「サービス(Service)」という3つの“S”からなると紹介。

ロボットが現実世界を的確に認識し、自律的に正しく動けるロボット掃除機が「よいロボット掃除機」であり、今回登場したDEEBOT X11 OmniCycloneにはその機能が備わっていると話し、「エコバックスにしかできない価値をお客様に届け続けるため、技術革新を進めていきます」と締めくくりました。

  • エコバックスグループ副会長 兼 ECOVACS ROBOTICS CEOのDavid Cheng Qian氏

    エコバックスグループ副会長 兼 ECOVACS ROBOTICS CEOのDavid Cheng Qian氏

なお、発表会ではエコバックスグループが2018年に展開を開始した別ブランド「TINECO」(ティネコ)の新製品「S9 Scientist」「S9 Artist」「A90S」も登場しています。

  • エコバックスグループでは2つの掃除機ブランド「ECOVACS」と「TINECO」を展開する

    エコバックスグループでは2つの掃除機ブランド「ECOVACS」と「TINECO」を展開する

  • TINECOシリーズの新製品は3つ

    TINECOシリーズの新製品は3つ

  • S9 ScientistとS9 Artisの特徴

    S9 ScientistとS9 Artisの特徴

  • ハイエンドモデルA90Sの特徴

    ハイエンドモデルA90Sの特徴