フォスター電機は、フォステクスが独自開発した全面駆動型平面振動板ドライバーの第4世代RPドライバーを搭載した密閉型ヘッドホン「T50RPmk4CL」を2025年7月中旬に発売する。価格はオープン、市場想定売価は34,650円。

  • 「T50RPmk4CL」

「T50RPmk4CL」は、50年に亘り、自社技術で改良を重ねるRPテクノロジーの全面駆動型平面振動板ドライバーの第4世代となるドライバーを搭載したヘッドホン。既発の「T50RPmk4」を密閉型にしたモデルとなる。ボーカルや楽器のスタジオレコーディングやミックスで、環境音の回り込みを抑制した状態でのモニターを実現している。

密閉型ハウジングは、セミオープン型「T50RPmk4」のハウジングをベースに、各通気部を遮音するとともにサウンドバランスを綿密にチューニング。遮音性を確保したことでより濃密な原音に集中したモニタリングが可能でになるという。またハウジングの内部形状までT50RPmk4で同一であることで、密閉型とセミオープン型での音の違いを気にすることなくレコーディングからミックスまで作業や環境に応じてセレクトできる。

第4世代RPドライバーでは、平面振動板の振動領域の拡大と均一化のため、振動板を挟み込むマグネットを増量しプリンテッドコイルのパターン形状を新設計。さらに、磁気回路の構成部品も一新して磁束分布を最適化することで振動板の不要共振を抑え、鋭いレスポンスでの音の立上がりと立下がりを実現している。これまでに培った様々な技術を全面的に導入して開発された第4世代RPドライバーは、感度の向上、モニタリングしやすい滑らかな周波数特性、優れた過渡特性を同時に達成しているとのことだ。重低音域から高音域までを、正確かつ繊細に再生可能とすることで、正確な定位感と音場の再現能力を従来よりさらに向上させており、従来同様に自社工場での一環製造により、高い品質を提供する。

また、使用環境に応じて左右どちらでもケーブルが接続できるよう、左右のハウジング両方にコネクタを装備。左右のハウジングを同じ形状とすることで、コネクタ部の有無による内部構造と容積の左右差で生じる音質差を低減している。コネクタは4極の3.5mmコネクタを搭載することでバランス接続にも対応。ケーブルには高音質OFC導体を採用している。φ4.4mmのバランスケーブル「ET-RP4.4BL2.0」も用意。こちらの市場想定価格は、11,000円前後。

イヤーパッドは、装着感を追求した低反発のアラウンドイヤー型を採用し、長時間のリスニングでも快適に利用できる。また別売オプションとして、東レのUltrasuede採用イヤーパッド「EX-EP-RP-SUEDE」を用意。市場想定価格は、13,200円となっている。

主な仕様は以下の通り。

  • 型式:密閉ダイナミック型
  • ドライバー:RP方式平面振動板
  • インピーダンス:28Ω
  • 感度:97dB/mW
  • 最大入力:3,000mW
  • 再生周波数帯域:10〜40,000Hz
  • 本体質量:約330g(ケーブル含まず)

本体のほか、φ3.5mm(4極) - φ3.5mm(3極)ステレオフォーン・ケーブル(2m)、φ3.5mm - φ6.3mmステレオフォーン変換コネクタなどが付属する。