多くのデジタルガジェットに内蔵電源として使われている「リチウムイオン(ポリマー)バッテリー」。ほかのスマートフォン同様、iPhoneにも採用されています。その特性はどのメーカーでも大差なく、使いはじめると次第に最大容量が低下していく点も共通しています。

一般的に、リチウムイオンバッテリーは使用開始から2年が経過すると最大容量が20%以上低下するとされています。使いかたなど諸条件により多少上下するものの、新品のiPhoneも2年後には購入当初の80%のバッテリー容量になり、使い勝手に影響しはじめます。

バッテリーの最大容量が低下すると、バッテリーのもち時間が短くなります。購入当初は朝充電して夜まで余裕でもっていたところが、夕方には心もとなくなる状況になるため、バッテリー残量を意識することが増えます。iPhone全体の快適性は低下すると言わざるをえません。

ただし、低電力モードに切り替える、ディスプレイ輝度を下げるなどの方法でもち時間は延ばすことができます。最大容量が75%、70%にまで低下したとしても、モバイルバッテリーを携行すれば緊急時に対応できます。この点を踏まえれば、最大容量が80%を下回ったら即交換とは一概に言えないでしょう。

交換すべきタイミングがあるとすれば、バッテリー劣化現象が目立ってきた時期です。特に、突然シャットダウンすることが増えたという場合、システムの稼働に必要なピーク電力(最大瞬時給電能力)の供給が間に合っていないことを意味するため、交換したほうがいいでしょう。

さらに劣化が進むと、ガスの発生によりバッテリー部が膨張し始めます。本体に隙間ができるなどの変形、最悪の場合発火など事故にもつながるため、大至急バッテリーの交換あるいは機種変更を検討しましょう。

  • 最大容量が低下したバッテリーはすぐに交換すべき?