2025年1月29日から2月2日にかけて、北海道札幌市にてElectronic Arts(以下、EA)が主催するバトルロイヤルシューティングゲーム『Apex Legends』(以下、Apex)の世界大会「Apex Legends Global Series(以下、ALGS)Year 4 Championship」が開催されました。

本大会は、大和ハウス プレミストドーム(札幌ドーム)にて行われ、ALGSとしてはアジアで初めての開催、かつ過去最大規模での実施になりました。5日間を通して多くのファンがつめかけ、大きな盛り上がりを見せた会場の模様をお届けします。

また、記事の最後には、EAでALGSシニアブランドマーケティングマネージャーを務める、Jasmine Chiangさんへのインタビューを掲載。札幌での開催が決まった経緯や、日本の『Apex』人気の高さなどについて聞いています。

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    大和ハウス プレミストドームに設けられた、ALGSの巨大なステージ(Electronic Arts提供)

空港も最寄り駅もALGSムード! 札幌市の協力により開催へ

「ALGS Year 4 Championship」は、Year 4の年間王者を決める世界大会で、世界から全40チームが札幌に集結しました。札幌では、新千歳空港や会場の最寄駅である福住駅、札幌駅前通地下歩行空間、すすきの交差点など、さまざまな場所でALGSの広告を掲示。街をあげて大会を盛り上げます。

日本は世界的に見ても『Apex』の人気が高く、EAにとって日本開催は念願だったとのこと。開催地として日本のあらゆる都市を検討するなか、札幌ドームの会場としての適性と札幌市のサポートが決定打となり、札幌での開催が決定。チケットはトータル3万枚以上が販売され、最終日は12,500枚がソールドアウトしました。昨年ロサンゼルスで開催された大会もソールドアウトを記録しましたが、今回はその2~3倍の規模にあたるといいます。

本大会では、チケット代がリーズナブルな価格に抑えられていたことも特徴的でした。レギュラー1日券の場合、水曜と木曜のDay1~2は1,900円、金曜のDay3は2,200円、土曜のDay4は4,000円、日曜のDay5は4,500円。最終3日間のレギュラー通し券は9,200円です。

地方開催のため、もちろん遠方からの参加には交通費や宿泊費がかかります。しかし、チケット代そのものが抑えられていることで、地元の人にとっては「一度行ってみようかな」と思えたり、友人を誘いやすかったりします。実際に今回、会場にいて「初めてゲームの大会に来た」といった声も聞こえてきました。チケット代のハードルの低さが、オフライン観戦の魅力を体感してもらう入り口になっていたように感じます。

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    新千歳空港では、あちこちにALGSの広告が掲示された

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    会場の最寄り駅である福住駅は、駅内がまるごとALGS仕様に

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    福住駅の通路では、これから会場に向かう高揚感をたっぷり演出

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    福住駅から徒歩10分ほどで大和ハウス プレミストドームに到着

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    大会初日、会場の入り口ではなにやら氷像を製作中

開幕から日本チーム「Fnatic」の勝利に沸き立つ会場

Day1~2には、グループステージが行われます。日本を含むAPAC North地域のチームとしては、日本の「Fnatic」、「Meteor」、「GHS Professional」、「REIGNITE」、韓国の「Crazy Raccoon」、「ENTER FORCE.36」の計6チームが出場しました。

初日は、開幕1マッチ目から最終盤が「Fnatic」と「Meteor」の日本チーム対決となり、「Fnatic」がチャンピオンを獲得。記念すべき日本開催の初戦で、日本チームのこれ以上ない絶好のすべり出しに、会場は大歓声に包まれました。

グループステージは、グループを組み換えながら1日に計18試合を行うため、スタートは朝9時。平日のかなり早い時間にもかかわらず、すでに多くのファンが応援に駆けつけていました。この1マッチ目を見れただけでも、初日から見に来たかいがあったと思える展開でしたが、「Fnatic」はこの後も大活躍。2日間のグループステージを通して4回ものチャンピオンを獲得し、総合2位につけました。

ステージには、20チーム分の選手席が2階建てで設置され、その上に7つのモニターが並んでいました。ドーム内を暗幕で区切る札幌ドームの「新モード」を活用し、ドームでありながら選手席が遠くなりすぎず、客席から選手の姿が見やすくなっています。選手席からも客席がよく見えていて、試合間には選手がファンに手を振って声援に応える場面も多く見られました。

7つ並ぶモニターには、メイン画面、マップ画面、スコア画面の3種類を常時表示。両サイドのスコア画面には、マッチ内ポイントと総合ポイントが交互に映され、順位をリアルタイムに把握しながら観戦できます。

各選手席にはチーム名が示されており、ゲーム内で全滅すると「ELIMINATED/部隊全滅」と表示されます。全滅後は選手席が赤く照らされ、チーム名が暗転。生き残っているチームが一目見てわかるようになっていました。さらに、リング縮小時などのゲームと連動した演出もあり、オフライン観戦ならではの臨場感をより高めていました。

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    2階建ての選手席の上に、7枚のモニターが並んだ横長のステージ

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    部隊全滅の演出。全滅後は選手席が赤く照らされ、チーム名が暗転

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    「Fnatic」はグループステージを通して4回ものチャンピオンを獲得

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    チャンピオン獲得直後の「Fnatic」。客席からは選手たちのリアクションがよく見えた

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    インターバル中の2階選手席から見た光景。選手席からも客席がよく見えていた

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    ロビーにも大きなモニターがあり、こちらでは英語配信が映されていた

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    グループステージの総合ポイントランキング 1位~20位(WINNERS ROUND 1へ)

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    グループステージの総合ポイントランキング 21位~40位(LOSERS ROUND 1へ)

ステージの裏側には、コンテンツ盛りだくさんのファンゾーン

暗幕で区切られたステージの裏側には、広い空間を使ったファンゾーンがありました。ファンゾーンには、オフィシャル物販ブースやチームブース、スポンサーブース、さまざまな展示のほか、ミート&グリートのためのエリアなどが設けられていました。

なかでも印象的だったコンテンツは、会場内にいる5体のネッシーを探し出す「ネッシーハント」。ネッシーを見つけたら証拠として自撮りをして、5体全部を見つけたらブースのスタッフに提示します。ネッシーの位置は毎日変化し、日ごとに先着50名まで金ネッシーのぬいぐるみがもらえました。簡単には見つからず、ネッシーを探すうちにほかの来場者との交流が生まれるなど、とてもおもしろい仕掛けでした。

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    広い空間にさまざまなブースが並んだファンゾーン

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    来場者たちの撮影スポットになっていた巨大なネッシー

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    オフィシャルグッズとして販売された、日本開催限定デザインのTシャツとフーディー

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    日替わりでさまざまな来場者無料ギフトが配布された

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    プレイヤー名などを書いたステッカーを貼るボード。プレデターの枠には有名人のステッカーも

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    公開1vs1などのイベントが行われていたINZONEブース

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    『Apex』を遊ぶことができるフリープレイエリア

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    会場内のコンテンツに参加するともらえるコインで挑戦できるクレーンゲーム

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    告知された時間に出場チームによるミート&グリートが開催された

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    「Alliance」のチームブース。出場チームを中心とするさまざまなチームブースが並んだ

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    チームブース付近で行列をつくるファンに一人ひとり対応していた「Alliance」Unlucky選手

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    会場内ではハイクオリティなレジェンドのコスプレイヤーたちとも出会えた(Electronic Arts提供)

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    会場のふとした場所に仕掛けられた「ネッシーハント」の隠れネッシー