iPhoneの定番アプリのひとつ「メモ」は、iOS 18で大きく進化しました。メモ上の手書きの数式を計算してくれる「計算メモ」が追加され、従来は難しかった分数も一瞬で計算してくれます。答えも手書き風に描いてくれるという凝りようです。

グラフ描画機能も用意されています。「y=」から始まる数式を書いて「=」をタップすると、数式部分が認識され、グリッド上にグラフとして描画してくれるのです。表計算アプリで関数グラフを作成するのはひと苦労ですが、計算メモでは数式を手書きするだけ。理系科目のレポートに添えるなど、いろいろ活用できそうですよね。

しかし、そのままでは物足りなく感じるかもしれません。グラフとしての精度は問題ないとしても、文書に挿入する画像としてのクオリティに少々難があるからです。

計算メモで作成したグラフは、小さな点の集合体であるラスター画像(ビットマップ画像)です。作成時点より拡大すると、粗いような滲んだような印象の画像となってしまいます。画像の縦横比が固定されているため、一方向に拡大するとグラフとしての精度を保つことができません。

それでもワープロ文書で使いたいという場合は、計算メモ上のグラフをできるだけ拡大しましょう。ラスター画像は拡大すると粗が目立ちますが、縮小するぶんには気になりません。そのようにして作成した大きなグラフをワープロ文書に貼り付けるときには、縦横比をオリジナルの状態に保つことも忘れずに。

  • 「計算メモ」で作成したグラフをワープロ文書で使うときの注意点とは