米国でTikTokがTikTok規制法の影響を受ける中、「TikTok難民」と呼ばれる米TikTokユーザーの受け皿として、XやBlueskyが縦型動画向けのフィード機能の提供に乗り出した。
Xでは、「Grok」と「通知」アイコンの間に「Video」アイコンが追加され、縦長ビデオ用のフィードに切り替えられる。この機能は19日に米国で展開が始まった。
Xでは、これまでもタイムライン上の動画をタップして上下にスワイプすることで、次々に動画を視聴することができたが、動画専用のタブが設けられたことで、動画コンテンツへのアクセスが容易になり、その存在感が増している。
Blueskyアプリでは、ナビゲーションバーの検索アイコンをタップすると表示される探索項目に「Trending Videos」が追加された。動画フィードは、他のショート動画アプリと同様、上にスワイプして次の動画に切り替えられ、気に入った動画に「いいね」を付けることも可能である。
Blueskyはまた、Blueskyが採用している分散型プロトコル「ATプロトコル」を用いて、@tik.blue、@skylight.social、@bluescreen.blueなどが動画共有用のアプリを開発していることを紹介している。 これらのアプリは開発の初期段階にあり、クローズドなテストプログラムを実施している。
19日、米国で中国資本下でのサービス提供を違法とする新法が発効し、中国のByteDanceを親会社とするTikTokは、米事業を中国資本から分離させるか、米国内でのサービス停止を迫られる状況に陥った。この新法に基づき、AppleのApp StoreやGoogle PlayからTikTokが削除され、インストール済みアプリでも一時的にサービスが利用できない状態となった。しかし、20日に就任したトランプ新大統領が大統領令で規制法の発効を延期すると表明し、その後、サービスは再開された。
サービス停止は回避されたものの、米国におけるTikTokの将来は依然として不透明である。禁止措置の延期に過ぎず、トランプ氏はTikTokに対して米国企業との合併形態を求めている。しかし、この合併案に対し、米国では国家安全保障の観点から、一方中国ではデータ主権の観点から懸念が示されている。両国の規制や政策の違いが、TikTokの事業継続における大きな課題となっており、グローバルなプラットフォームとしての存続に影響が及ぶ可能性がある。