NTTドコモ モバイル社会研究所は1月16日、2024年11月に実施した公衆電話の利用方法の認知についての調査結果を公開した。調査では、10・20代の約3割が公衆電話の利用方法を知らないことが明らかになった。

  • 街にある公衆電話、10~20代の約3割が使い方を知らないことが明らかになった

公衆電話の使い方を知らない人は果たしてどれくらいいるのか? モバイル社会研究所では、全国の15~79歳の男女を対象に調査を実施。その結果、「知っている」が70%、「ある程度知っている」が18%で、約88%の人が使い方を知っているとの回答が得られた。

  • 公衆電話、使い方を知らない人は全体の12%を占めることが明らかに

  • 都道府県別で「公衆電話の使い方を知っている、ある程度知っている」と答えた人の割合。地方の方が高いのが分かる

ただ年代別に見ると、若い人ほど公衆電話の使い方を知らない人が多く、10代では「知らない」が9%、「あまり知らない」が19%(合計28%)、20代では「知らない」が13%、「あまり知らない」が18%(合計31%)、30代では「知らない」が9%、「あまり知らない」が10%(合計19%)だった。一方で、50代では「知っている」が84%、「ある程度知っている」が10%と高く、年齢が上がるにつれて公衆電話の利用方法を知っている人が多かった。

  • 年代別では、やはり30代以下の若年層が「公衆電話の使い方を知らない」と回答した比率が高かった

年代を4つに分けての分析では、青年のグループ(15-24歳)でのみ差が見られ、祖父母と同居している3世代同居の場合、利用方法を知っている割合は78%とやや高く、逆に一人暮らしの場合では66%とやや低い結果となった。なお、壮年(25-44歳)、中年(45-64歳)、高年(65-79歳)のグループでは、家族構成による差はほとんどなかった。

  • 親や祖父母の世代と同居している世代は、公衆電話の使い方を知っている比率が高かった

家に固定電話を所有している場合は、公衆電話の利用方法を知っている割合が高い。ただしグループ別では、青年(15-24歳)と壮年(25-44歳)では、知っていると知らないの差が14ポイントと大きかった。

今回の調査結果では、若年層を中心に公衆電話の使い方を知らない人が多いことが分かった。スマートフォンが普及した現在、今後もこの数字が増加することはないかもしれないが、公衆電話の利用は決して難しいものではない。日本は災害も多いので、スマートフォンが使えない時に備えて公衆電話の使い使い方を確認しておくとよいだろう。万が一に備え、公衆電話がどこに設置されているかを把握しておくことも大事といえる。

調査概要

  • 調査名:2024年シニア調査
  • 調査方法:Web
  • 調査対象:全国 15~79歳男女
  • 有効回答数:10,355件
  • サンプリング:QUOTA SAMPLING、性別・年齢(5歳刻み)・都道府県のセグメントで日本の人口分布に比例して割付
  • 調査時期:2024年11月