ときどき耳にする「デフォルト(default)」という言葉。パソコンやスマートフォンなどIT周辺では、初期値や初期設定という意味合いで用いられます。金融の世界では、債務不履行というまったく異なる意味を持つ言葉ですが、iPhoneに関して使うときは前者の初期値/初期設定という理解で間違いありません。
そのデフォルトという言葉がアプリ限定で「デフォルトのアプリ」として使われると、iPhoneでは「(選択の余地はあるが)初期状態で選択されているアプリ」という意味を帯びます。ユーザの裁量で他のアプリを選ぶこともできるけれど、システムの都合上使用するアプリをあらかじめ決めておいた、ということです。
たとえば、iPhoneには「Safari」というアプリが標準装備されており、デフォルトのWEBブラウザとして選択されています。文書上に設けられたハイパーリンクをタップすると、システムはWEBブラウザを起動しそのリンク先を開こうとしますが、そのとき利用されるのがデフォルトのWEBブラウザであるSafariになるのです。
かつてのスマートフォンは、デフォルトのアプリを変更できるのはごく一部のジャンルに限られていましたが、EUがデジタル市場法を制定するなど環境が変化しています。iPhoneも、メールやメッセージ、通話といった用途ごとにデフォルトのアプリを設定できるようになりました。
iOS 18.2では、そのデフォルトのアプリをひとつの画面で管理します。「設定」→「アプリ」→「デフォルトのアプリ」の順に画面を開けば、ジャンルごとにデフォルトのアプリを選択できます。デフォルトのWEBブラウザはSafariではなくChromeを使いたい、メールアプリはGmailを使いたい、という場合はこの画面でまとめて変更しましょう。