韓国LG Displayは6月24日(現地時間)、業界で初めて、ノートパソコン用タンデムOLEDパネルの量産開始を発表した。量産が始まったのは13インチサイズで、WQXGA+解像度(2,880×1,880ドット)。

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タンデムOLEDパネルは、iPad Pro M4への採用で脚光を浴びた有機パネルにおける最新製品。赤、緑、青(RGB)の色を重ね合わせた2枚のパネルで分散して画面表示を行う点が特徴で、耐久性の高さもポイント。初期は車載用有機ELパネルに用いられてきていたが、今回の量産でラップトップやモニター、タブレットなど比較的長い時間画面表示を行うIT製品にも展開していくことができるという。

量産が始まったのは13インチでWQXGA+解像度(2,880×1,880ドット)で、DCI-P3 100%の色再現性とVESA HDR True Black 500認証を取得。既存のOLEDラップトップよりも約40%の薄型化、28%の軽量化を実現でき、洗練されたデザインと優れた携帯性を両立。さらにタッチセンサーを内蔵することも可能で、正確なタッチ体験が得られるという。

LG Displayで副社長兼中型ディスプレイ製品企画部長を務めるチャン・ジェウォン氏は発表に寄せて、「今後もIT用途向け有機EL製品の競争力を強化し、長寿命、高輝度、低消費電力といったタンデム有機ELの特長を基盤に差別化された顧客価値を提供していきます」と述べている。

なお、消費者向けのモバイルITデバイスへの大々的な採用はiPad Pro M4で行われたが、今回LG Displayが量産するタンデムOLEDパネルはWindows PCが先に採用するのではという見通しもあるようだ。AppleによるタンデムOLED搭載Macbook投入は2026年以降になるのではとみられており、タイミング的にはWindows PCのほうで先にタンデムOLED搭載モデルを選択できるようになるかもしれない。