MMD研究所は3月14日、2月に実施したモバイル通信サービスの乗り換えに関する調査の結果を公表した。この調査によれば、調査対象のうち26.9%が現在利用している通信サービスから他の通信サービスへの乗り換えを検討しているという。

  • イメージ

この調査は、18~69歳の男女40,000人を対象に、モバイル通信サービス(スマホ回線契約)の乗り換えを検討しているかやその理由などを聞いたもの。調査はインターネット上で行い、有効回答から人口構成比にあわせてウエイトバックを実施している。

調査対象のうち、通信契約をしているスマートフォンを所有しているという36,643人を対象として乗り換えを検討しているかを聞いた結果が次のグラフ。全体の4分の1強にあたる26.9%が乗り換えを検討していると回答した。

  • グラフ:現在利用している通信サービスからの乗り換え検討

    現在利用している通信サービスからの乗り換え検討

「乗り換えを検討している」と回答した人を対象に、その具体的な時期を決めているか、時期を決めているという人にはさらにその具体的な時期を聞いた結果が次のグラフだ。乗り換えの時期を決めているという人は28.9%で、乗り換え時期は7月以降が36.9%と比較的多く、以下は2月~6月の各月がまんべんなく分布している。

  • グラフ:乗り換えの時期を決めているか、具体的な乗り換え時期

    乗り換えの時期を決めているか、具体的な乗り換え時期

次のグラフは、「乗り換えを検討している」と回答した人に、その理由を複数回答で聞いたもの。もっとも多いのは「料金が高いから」の30.4%で、それに「他社のサービス、特典を魅力的に感じるから」の11.0%、「通信が繋がりにくいから」の10.4%が続く。一方で「特に理由はない」という回答も25.0%と多く、明確な不満などがなくても常により有利なサービスを探しているという人が一定数いるようだ。

  • グラフ:乗り換えを検討している理由

    乗り換えを検討している理由

乗り換え先として検討しているサービスを尋ねた結果が次のグラフ。「楽天モバイル(MNO)」を挙げる人が22.5%と最多で、同社の参入で市場が活性化しているというのは間違いないようだ。それに続くのが「Y!mobile」13.6%、「UQ mobile」12.6%、「ahamo」12.5%。ソフトバンク/auではそれぞれのセカンドブランドが、セカンドブランドを展開していないNTTドコモはオンライン専用プランのahamoが乗り換えの検討対象となっていることがわかる。MVNOも11.0%と全体の1割強が乗り換え先として考えているようだ。

  • グラフ:検討している乗り換え先

    検討している乗り換え先

最後は、前項の乗り換え先として検討しているサービスの回答を、現在利用している通信サービス別にまとめたグラフだ。どのサービスでも一定割合で乗り換え先として検討されているのが「楽天モバイル(MNO)」で、その楽天モバイル(MNO)からの乗り換え先は各サービスがまんべんなく分布している。au/ソフトバンクはそれぞれのセカンドブランドである「UQ mobile」「Y!mobile」を検討している人が多い。「docomo」「ahamo」はキャリア内で互いのサービスを検討している人が目立っている状況だ。

  • グラフ:検討している乗り換え先(現在利用しているサービス別)

    検討している乗り換え先(現在利用しているサービス別)

調査概要

  • 調査名:2024年2月通信サービスの乗り換え検討に関する調査
  • 調査期間:2024年2月2日~2月5日
  • 有効回答:40,000人 ※人口構成比に合わせてウエイトバックを実施
  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査対象:18歳~69歳の男女
  • 設問数:12問