結論からいうと、iPhone 15シリーズは「電源にUSB PD対応機を利用する場合、どのUSB-Cケーブルを利用しても充電速度は変わらない」といえます。

市販のUSB-Cケーブルには、「3アンペア(3A)対応品」と「5アンペア(5A)対応品」の2種類があります。USB PDの電圧は最大20Vですから、前者であれば最大60ワット、後者であれば最大100ワットに対応していることになります。

一方、iPhone 15シリーズのUSB-Cポートは、入力が最大27ワットです。割高なeMakerチップ搭載品(5A対応品)を選ぶ必要はなく、3A対応品でも無理なくカバーできるワット数です。iPhone 15に付属のUSB-Cケーブルはもちろん、他製品の付属品や百円均一ショップで購入したものでも、接触不良や断線などケーブル/端子に異常がないかぎり、ベストな速度で充電できるといえるでしょう。

急速充電が行われるかどうかの心配もいりません。iPhone 15の場合、一部のAndroid端末のように「急速充電中」などと表示されることはありませんが、USB電流/電圧チェッカーなどの機器で測定すれば、二十数ワット程度の電力で充電されていることがわかります。

以上を踏まえると、メジャーのように巻き取れるなど、携帯性に優れたUSB-Cケーブルのほうが快適に充電できるといえそうです。移動中に充電する場合、モバイルバッテリーがUSB PD出力に対応するかどうか、対応するとして最大出力は何ワットかなど、ケーブルより電源側のスペックに留意したほうがいいでしょう。

  • 両端がUSB-Cのケーブルであれば、急速充電を含めiPhone 15で快適に充電できます