オーディオストリーミングサービスのSpotifyは11月29日、「Spotifyまとめ2023」(Spotify Wrapped 2023) を公開した。

「Spotifyまとめ」は、5億7,400万人以上のユーザーのリスニング統計情報を基に音楽やポッドキャストからその年を振り返る年末恒例イベントだ。最も聴かれたアーティスト、楽曲、アルバム、ポッドキャスト番組のまとめをSpotifyアプリや特設サイト「Spotifyまとめ20223」で楽しめる。

また、ユーザー個人のリスニング統計に基づいたパーソナライズされたプレイリストも提供されている。音楽の楽しみ方を象徴する全12キャラクターが用意されており、ユーザーのリスニングの傾向や習慣を分析したカードをめくると、ユーザーに合致するキャラクターが明らかになる。ユーザーの音楽の楽しみ方やアーティストの好みに基づいて世界の都市をマッチングする「サウンドタウン」、「トップ5アーティスト」で各アーティストの今年の再生がピークに達した月をチェックできるなど、今年はデータストーリーがより充実している。

アクセス方法は、Spotifyアプリのホーム画面から「Spotifyまとめ」のフィードを選択する。今年からWeb版でもアクセスできるようになり、spotify.com/wrappedから今年聴いたオーディオコンテンツを振り返ることも可能だ。

「Spotifyまとめ」は、Spotifyが2013年に開始した「Year in Review」を起源としている。1年間のリスニング統計からそれまでには見えなかった様々な音楽のトレンドや音楽の楽しみ方が読み取れ、ストリーミングサービスのデータの強みを示した。そして2016年に現在のSpotify Wrappedになり、パーソナルなデータストーリーがさらに充実し、音楽ファンがSpotify Wrappedのパーソナルなプレイリストを活発に共有するようになった。Apple MusicやYou Tube Musicも同様のイベントを提供するようになったが、欧米ではSpotify Wrappedがデータストーリーで年末を振り返る方法として広く浸透している。例えば米国の上院議員オーストラリアの連邦警察がWrappedのシェアカードを真似たコンテンツを投稿し、数々のミームが作られるなど、その影響は大きい。Spotifyに再生データが蓄積されるほど個人の「Spotifyまとめ」が充実するため、Spotifyユーザーが同サービスを利用し続ける理由の1つになっている。