読み取り端末にiPhoneの先端をかざすだけで支払いできる「Apple Pay」は、いまやiPhoneの必須機能のひとつに数えられるほど。店頭で小銭を探す手間もなくなり、支払いが劇的にスムーズになったと感じている人は多いはずです。

そのApple Payでは、ウォレットアプリへ事前に登録しておいたクレジットカードや電子マネーを使い決済を行います。しかも複数枚を登録できるため、登録済カードの中から選び決済することも可能です。

「メインカード」は、ウォレットアプリを起動したとき一番手前に表示され決済に使われるカードです。ロック画面でサイドボタンをダブルクリックすると、そのカードがセットされた状態でApple Payが起動されるため、カードを選ぶ必要がありません。よく使うカードは、「設定」→「ウォレット」→「メインカード」画面でチェックを入れてメインカードとして登録しておきましょう。

ただし、一般的なクレジットカード/電子マネーは、iPhoneを端末へかざす直前に本人であることの認証が必要です。Face ID(顔認証)やTouch ID(指紋認証)という生体認証機能を利用すればスピーディーに支払いできますが、マスクを着けていたり指先が汚れていたりするとうまくいかないこともあります。

「エクスプレスカード」は、認証なしにiPhoneをかざすだけで決済できる機能です。認証が必要ないため、駅の自動改札機など一瞬で決済を完了したい場面で重宝します。一部のクレジットカードは登録できるものの、日本でApple Payを使える交通機関は交通系電子マネーのSuicaとPASMO、ICOCAに限定されるため(2023年8月現在)、使えるカードは実質的に制限されています。

なお、Apple Pay使用時には、エクスプレスカードより先にメインカードが反応することもあります。移動だけでなく買い物も認証なしで済ませたい場合には、交通系電子マネーをエクスプレスカードとメインカードの両方に登録しておけば、セキュリティはともかく"どこでもすぐ使えるApple Pay"になりますよ。

  • Apple Payの「メインカード」と「エクスプレスカード」の違いとは