ロート製薬が公開した妊活に対する意識調査「妊活白書2022」(pdfが開きます)の内容が、ネットで話題になっている。この白書によれば、若年層の約半数が「将来、子どもは欲しくない」と考えているのだという。日本の将来に希望を持てないことや、生きづらさを感じる社会への不安などが、若年層が子どもを持つことのハードルを上げているようだ。ネットでは「そりゃそうだよ。保証薄すぎるから」「全く同じ意見だわ」などと共感する声もあがっている。

  • 若年層の約半数は、「将来、子どもは欲しくない」。そりゃ所得据え置きなのに税金と社会保険料はずっと上がってて、さらに年少扶養控除すら廃止したんだから、少なくとも経済的には子どもは難しいですよね

    若年層の約半数は、「将来、子どもは欲しくない」。そりゃ所得据え置きなのに税金と社会保険料はずっと上がってて、さらに年少扶養控除すら廃止したんだから、少なくとも経済的には子どもは難しいですよね

本調査は、同社が2018年から発行している、妊活に対する知識・理解の普及を目指した意識調査「妊活白書」の今年度版。18歳から29歳までの未婚男女400人を対象に、「将来子どもが欲しいかどうか」の質問を行なっている。

結果は、若年未婚男女の49.4%、約半数が「将来、子どもを欲しくない」と回答。これは2020年に44.0%、2021年に46.5%と過去3年間で徐々に増加しているという。男女別でみると男性は53.0%、女性は45.6%が子どもを欲しくないという回答だった。

  • 「子どもは欲しくない」層は、過去3年で増加傾向に(妊活白書2022 byロート製薬)

子どもが欲しくないという理由としては、経済的な負担が大きすぎるという理由のほか、出産・子育てへの精神的、物理的な負担に関する懸念や、日本の未来に対する不安感などの声も多く寄せられたそう。

具体的には、「経済の状況が悪い、金銭的にも精神的にも余裕がないから」「子育てにかかるお金が高すぎる。社会制度が整っておらず、十分な支援を受けられないから」「将来の日本が心配なので子どもがかわいそう」「この社会に『生きづらさ』を感じるところが多く、子どもにそのような経験をさせたくないから」などの意見が挙げられている。

同社は、「『将来、子どもを欲しくない』と回答された方々のリアルな理由を目の当たりにし、この声を社会に届けなければいけないという大きな課題感を感じます。これらは『子どもを欲しくない』と思っている方だけでなく、『今』の日本の社会において多くの方が一度は感じたことがあるかもしれない重要なテーマだと思います」とコメントしている。

このほか同調査では、25歳から44歳までの既婚男女800人を対象に、妊活の捉え方や取り組みに関するアンケート調査を実施している。興味があればチェックしてほしい。

ネット上では「20代前半やけど全く同じ意見だわ」「そりゃそうだよ。保証薄すぎるから」「半年後の自分がどうなってるかも不安なのに子どもとか絶対無理」「先のことをいろいろ考えると難しいよな」「日本が終わっていく」「両親を見てて仕事も家事もとても大変そうだから別に欲しいって思わない」「子供欲しい、欲しくない以前に経済的に育てられないが正解では」などの声が寄せられた。