私はLINEをあまり使わない。

そう言ってもあまり驚かれはしない、LINEはやりとりする相手あってのSNSだからだ、むしろ「LINEを交換している相手が一人でもいるんだ?」という意味で驚かれることはある。

逆に私が旧Twitter時代から1日62時間Xを使用し続けているのは、Xがたとえフォローやフォロワーがゼロであっても利用可能な独り言ツールだからだ。

よって私はLINEを見る習慣がなく何故か通知も切れているため、LINEが届いても未読スルーすることが多く、私のLINEのやりとりは「もういいわ」という相手のキレによって終わっていることが多い。

正直LINEの使い方もよくわかっていない、今までLINEを交換した相手が5人ぐらいしかいないため、今突然LINE交換しようと言われても、思い浮かぶのは「赤外線…」という前世の記憶のみだ。

よって「突然LINEに見慣れないロボットのアイコンが現れた」と言われても、こっちはLINEの画面自体見慣れていないので全く違いに気づけないのである。

そのアイコンはLINEヤフーが同日発表したAIエージェント「Agent i」で、これまで別々に提供していた「Yahoo! AIアシスタント」と「LINE AI」を一本化したものだそうだ。

早速LINEを開いてみたが、確かに検索の横にロボットの顏と思しきアイコンがある。トーク画面の入力欄の下にも同じアイコンが、さらに小さいサイズで表示されている。

てっきりWordのイルカスレベルに主張してくるものだと思っていたが、かなり控えめだ、普段LINEを使わない私は言われなければ気づかなかったと思う。

検索窓横のアイコンをタップすると対話画面が開き、天気とか外出予定とか、割とどうでもいいことを聞ける仕様になっている。

コンセプトは、誰でも使える日常系AIであり、AI利用率が1~2割程度の日本人にAI利用を促すのが目的らしい。

確かにChatGPTやGeminiは、AIを使うための専用アプリをインストールする必要がある、それに比べればSNSのついでにAIがついてくるという形の方が手軽と言える。

ちなみに「SNSにAIがついている」と言えば、我らがXにはすでに「Grok」というAIが搭載されて久しい。

しかし、何せあのXである、「Grok、私の嫌いな芸能人の悪口をできるだけ具体的に並べてください」みたいな指示と答えをそのままXに投稿してしまいそうで怖すぎる。

LINEのAIはそのような誤爆を誘発するUIにはなってないと思うが、その点はAIのみのアプリの方が安心して使うことができる。

AIがはりめぐらせる予防線、人間にも適用しちゃだめですか?

  • 人とAI、主従が逆転する日は近いのでしょうか。とりあえずこの連載に関してはまだ先だと思っています(担当)

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別途でアプリをダウンロードすることなく、LINEユーザーであればAIを利用できるようになったわけだが、AIに対しマイナンバーカードのような忌避感を持っている人はまだ多い。そういう人にとっては、使いたくないAIを勝手につけられたと、やや不評のようだ。

かくいう私はAIをかなり仕事で使っている方だ。

書きたいことなど常にないので、AIに「何を書いたらいい、これ以上何を書けば心は許されるのone more chance」と尋ねると、AIが明け方の桜木町あたりから、アイディアを拾ってきてくれるのだ。

正直、AIが出すアイディアは「優しいけど話がつまらない奴が言いそうなこと」なので、そのまま使うことはほぼ不可能だが「AIが泣くほどつまらない」というのも一つのネタになる。

よって「Agent i」にストレートに「君についてコラムを書きたいんだが?」と尋ねてみた。すると「Agent i」はまず「コラムにしてもらえるなんて嬉しい」と謝辞を述べて来た。

私が生身の人間に「貴様のことコラムに書くからな」と言ったら、最悪脅迫罪に問われるのでこの反応は新鮮だ。

とりあえず「Agent i」に自己紹介を求めたところ「名前は『Agent i』で感情そのものは持ってない」そうである。

名前の次に飛び出す自己紹介が「俺感情がないんだよね」なところに親近感を覚えるが、「そういう設定」なこちらと違い、相手はガチで感情がないのだ。

しかし、自身に感情はないが、こちらの感情を読み取った返信をすることには長けているらしく、こちらが安心して話せるように落ち着いたトーンで丁寧に応答するように調整されているらしい。

どうやらこちらを迷子の4歳児だと想定して接してくれるようだ「ビビって黙り込む」という動作であまたの会話を終了させてきたこちらとしては頼もしい限りである。

さらに「Agent i」はこれだけ丁寧に接しても黙りこくってしまう相手のために、追加の質問候補まで用意してくれている。

その中に「コラムで強調すべき限界は何か?」という質問があった。

つまり「あんまり期待されても困るから、その点コラムで強調しとけ」ということだ、急にこのコラムを操ろうとしてきて怖いのだが、せっかくなので限界について尋ねてみた。

すると、AIは自信満々に間違ったことを言うので最終的な事実の確認はお前らでやるべきだし、最終判断や責任も人間が持つべき、また情報漏洩のリスクもあるのでBe REALやってる新卒社員みたいに会社の機密情報をダイレクトに入力するな、あとパターンからお前の気持ちをわかったふりしているけど、本当の意味でわかっているわけじゃないから依存すんな、と凄まじい勢いで予防線が張り巡らされていった。

そして、それをまんまとここに書かされている、どうやらシンギュラリティはすぐそこまできているようだ。