雨の中でも使える防水仕様のポータブル電源を、BLUETTI JAPANが世界で初めてお披露目しました。「ポータブル電源はアウトドアで使われることが多いのに、ほかのアウトドアギアのように防水でないのは物足りない」と考えた同社のCOOが、中国の開発部門と議論を重ねて製品化した自信作です。日本では5月中旬以降に販売開始する予定で、夏のレジャーシーズンを控えて注目が集まりそうです。

  • BLUETTI JAPANが、防水仕様のポータブル電源「BLUETTI AC60」を展示会でお披露目し、来場者の注目を集めていた

拡張用バッテリーも用意する防水対応のポータブル電源

3月17日まで東京ビッグサイトで開かれている展示会「スマートグリッドEXPO」。BLUETTI JAPANのブースでは、未発表のポータブル電源2機種を正式発表に先んじて展示していました。

  • スマートエネルギー関連の製品や技術が多数展示された「スマートグリッドEXPO」に、BLUETTIがブースを出展していた

その1つが「BLUETTI AC60」で、ポータブル電源業界でも珍しい防水対応のポータブル電源です。AC100VやUSB端子に防水キャップを装着し、排気ファンや吸気口から水が内部に浸入しないよう構造を工夫することで、防水仕様に仕上げています。正式に防水規格を取得したポータブル電源は世界で初めてとのこと。さらに、中容量タイプながら拡張用バッテリーによる容量アップに対応しているのもポイント。こちらも専用の接続ケーブルは防水仕様としています。

  • BLUETTI AC60は、出力600Wのモデル。見た目は非防水のポータブル電源とそれほど変わりないが、コネクター類に防水キャップが取り付けられているのが特徴。5月中旬以降の販売開始を予定しているとのことで、価格は未定

  • AC100V出力は防水キャップの装着に加え、1段高い構造になっていた。この工夫でボディを伝う水滴の浸入を抑えられるとのこと

  • 充電用のAC100V端子も1段高い構造になっている。吸気口や排気口は二重構造になっており、内部への水の浸入を防いでいる

  • 同じく防水対応の拡張用バッテリー「BLUETTI B80」も用意する。こちらにもUSBなどの端子を用意しているのがユニーク

  • 拡張用バッテリーを接続する太いケーブルやコネクターも防水仕様となっている

BLUETTI JAPANの川村卓正COOは「ポータブル電源はキャンプなどのアウトドアレジャーで使われるが、アウトドアで使う製品だから当然防水なんでしょ、と考える人は少なからずいる。そのような認識でも問題なく安全に使えるポータブル電源を作りたかった」と語ります。

電子レンジが使える小型軽量のポータブル電源も投入

もう1つの未発表製品が、高出力モデル「BLUETTI AC180」。定格出力は1800W、最大出力は2700Wで、電子レンジも使える高出力モデルながら、容量は1152Whに抑えることで持ち運べる重さに抑えています。

  • 防水ではないポータブル電源の高出力モデル「BLUETTI AC180」(左)。高出力ながらバッテリー容量を1152Whに抑えることで、小型軽量化を図ったバランスのよいモデルだ。こちらも販売開始は5月中旬以降の予定で、価格は未定

  • 端子類は前面の上部に並ぶ。定格出力は1800Wで、電子レンジも使える

  • 低価格の売れ筋モデル「BLUETTI EB3A」(右)と比べると、AC180(左)の大きさが分かる

  • こちらは、2000Wの高出力と2000Whの大容量が支持され、クラウドファンディングでヒットした販売中モデル「BLUETTI AC200P」。AC180は、AC200Pに匹敵する高出力を持ちながら容量や装備を削減して小型軽量化を図ったモデルといえる

川村卓正COOは「人気のAC200Pに匹敵する出力を備えながら、容量を減らして持ち運べる重さにした。このクラスのポータブル電源を買い求める人は、電子レンジを使いたいというニーズが多い。防災への備え、アウトドア用途の両方で扱いやすい製品に仕上げた」と自信を見せます。