シンガポールで新種のゴキブリが発見されたのだが、このゴキブリに名前をつけるにあたって、人気ゲーム「ポケットモンスター」シリーズに登場するポケモン「フェローチェ」にちなんで命名がされたという。シンガポールの日刊紙「The Straits Times」が報じた。

この新種のゴキブリは、昆虫学者のFoo Maosheng氏と、Cristian C. Lucañas氏がシンガポールの森林自然保護区で発見。ポケットモンスターに登場するポケモン「フェローチェ」の英名・pheromosaの名前を冠して「Nocticola pheromosa(Nocticolaは属名)」と名付けられたそう。

フェローチェは、ゴキブリを擬人化させたような見た目で、色は白く華奢な女性のような細い体をしている。ポケットモンスターシリーズの7作目「ポケットモンスター サン・ムーン」に登場する、強大な力を持つ謎の存在・ウルトラビーストの一種だ。

今回発見された「Nocticola pheromosa」は、長い触角やフードのような羽、細長い脚など、フェローチェと似ている部分があるという。昆虫学者のFoo Maosheng氏曰く「共同研究者も私もポケモンファンなので、ゴキブリをイメージしたポケモンの名前をつけてはどうかと考えました」とのこと。

このゴキブリは、2016年にシンガポール・ブキティマ自然保護区での調査で初めて観察されたもの。今回、一部の標本を解剖し、既存のゴキブリの種類と比較した結果、これまで記録されたことのない新種であることが判明したという。この研究結果は、「Journal of Asia-Pacific Entomology」に掲載されている。

ちなみにFoo氏は、虫やポケモンに対する熱意から、シンガポール国立大学の同僚や教え子の間で、虫とり少年の英名・Bug Catcherと呼ばれ愛されているのだそう。同誌に掲載されたインタビュー中で「ポケモンに出てくる虫タイプのトレーナーのように、いろいろな場所に行って、どんな昆虫がいるのか調べています」とコメントしている。

ネット上では「現実の方が合わせてきやがったー!」「ゴキブリも愛される時代がくるのかもな。一部だけど」「フェローチェホイホイとか商品出るのか」などの声が寄せられた。