ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は3月8日、PlayStation 5(PS5)の最新システムソフトウェアVer. 23.01-07.00.00を提供開始。適用すると、1440p映像出力が強化されるほか、Discordボイスチャットへの参加や、2台のPS5間のデータ転送にも新たに対応する。
今回のアップデート内容には、ベータ版のテストユーザー向けに既に提供されている機能の多くが含まれている。なお、Discordボイスチャットへの参加方法の詳細は、別記事で紹介している。
PS5の1440p映像出力機能を拡張
- 1440pの解像度でVRR(可変リフレッシュレート)を利用できるように
- 対応するHDMI機器および出力方法を拡張
[設定]>[スクリーンとビデオ]>[映像出力]> [1440p出力をテスト]を選ぶと、使っているHDMI機器が追加された出力方法に対応しているかどうかを確認できる
2台のPS5間のデータ転送に対応
- PS5に保存されているすべてのデータを、別のPS5へ転送可能に
元のPS5に保存されているデータが削除されたり、変更されたりすることなく、データを転送できる
PS5でDiscordボイスチャットに参加可能に
- PlayStation NetworkのアカウントとDiscordのアカウントをリンクすることで、モバイル機器やコンピューターのDiscordアプリからPS5のDiscordボイスチャットに移行して会話可能に
Discordのフレンドはユーザーのオンラインステータスやプレイ中のゲームを確認できる
※詳細は別記事を参照のこと
音声コマンドでゲームプレイのビデオクリップ保存(プレビュー版・英語のみ)
- 「Hey PlayStation, capture that!」と言うと、直近のゲームプレイ映像をビデオクリップに保存
あらかじめ設定した長さのビデオクリップが保存される - ビデオクリップの長さを、15秒~60分の間で指定可能
5分のビデオクリップを保存するには「Hey PlayStation, capture the last 5 minutes.」と話す - 現在のプレイを新しいビデオクリップに録画するには「Hey PlayStation, start recording」と話す
- 録画を終了してビデオクリップに保存するには「Hey PlayStation, stop recording」と話す
※音声コマンド(プレビュー版)は英語のみで提供されており、米国およびイギリスのPlayStation Networkのアカウントのユーザーのみ利用可能
更新されたその他の機能
画面読み上げの機能追加と改善
- 操作方法をより詳しく説明するように変更
現在画面上で選択している要素が、どの方向へフォーカスを移動できるかを読み上げる。また、複数の項目を選択できる要素の場合は、選択中の項目が何番目かを読み上げる - 画面読み上げをwebブラウザで使うときに、読み上げ中のセクションが囲まれて表示されるように
- 一部の単語を正しく読み上げるよう修正
ゲームハブの機能追加
- すべてのゲームのゲームハブで、そのゲームの総プレイ時間が表示されるように
- ゲームのストーリーに関するアクティビティーが用意されているゲームでは、ゲームの進行度が表示されるように
[このゲームをプレイしたフレンド] タイル
- [このゲームをプレイしたフレンド]タイルを表示
フレンドのうち、誰がそのゲームを購入したか、誰がオンラインなのかがわかる。このタイルを選ぶと、フレンドが何をしているのかを見たり、フレンドのプロフィールからさらに別のアクションを行ったりできる
トロフィータイル
- トロフィータイルの表示場所を変更
- トロフィーの獲得状況を簡単に確認できるように
マルチプレーヤー対戦カード
- マルチプレーヤー対戦カードがフルスクリーンで表示可能に
[アクティビティーを開始]を選ぶと、その試合をすぐに開ける。目立つ場所に大きく表示し、対戦を簡単に始められる
クロスプレイ機能の機能追加
- クロスプレイ対応のゲームのゲームセッションカードに、他のプラットフォームでプレイしているメンバーが表示されるように
ゲームベースの機能追加
- フレンドのプロフィール画面から直接シェアスクリーンをリクエストしたり、自分の画面をシェアしたりできるように
フレンドのプロフィール画面にあるシェアスクリーンのアイコンを選択
PlayStation Appからもフレンドにシェアスクリーンのリクエストが送れる ボイスチャットカードで、参加可能なゲームをプレイしているパーティーのメンバーに(参加可能)のアイコンが表示されるように
プレーヤーを選んで、表示されるメニューの[ゲームに参加] を選ぶと、直接ゲームに参加できるPlayStation Appでアクティブなフレンドが、フレンドリストでもアクティブと表示されるように
ゲームライブラリーの改善
- ゲームリストで、ゲームの既定の並び順を選べるように
- ライブラリーのフィルターで、PS VRとPS VR2対応のゲームを簡単に探せるように
[ゲームプリセット]の設定項目の強化
- オンラインマルチプレイヤーセッションを作成する時のプリセットが選べるように
[設定]>[セーブデータとゲーム/アプリ設定]>[ゲームプリセット]>[オンラインマルチプレーヤーセッション]を選ぶと、「セッションに参加できるプレーヤー」と「他のプレーヤーをセッションに招待できるプレーヤー」の設定を選べる
ゲームのダウンロード/インストール時のセーブデータ確認方法を変更
- PS4ゲームをダウンロードまたはインストールするときで、本体ストレージにセーブデータがなく、クラウドストレージにセーブデータがある場合には、それを通知
- PS4のセーブデータが利用できるPS5ゲームをダウンロードまたはインストールするときで、本体ストレージにセーブデータがなく、クラウドストレージにセーブデータがある場合には、それを通知
- いずれの場合も、通知が表示されたらPSボタンを押して通知の詳細を表示して、[PS4セーブデータをダウンロード]を選べる
メディアギャラリー
- メディアギャラリーで、作成したキャプチャーを手動で選択してPlayStation Appにアップロードできるように
コンテンツ共有ポリシーは従来のままで変更なし
オンスクリーンキーボードの変更
- 入力候補を選択する方法を変更
文字を入力して、キーボード上部に入力候補が表示されたときにR1ボタンを押すと、1番目の候補が選択され、入力されないように変更(従来は1番目の候補が入力されていた)。×ボタンを押すと、選択した候補が入力される 学習した入力候補が不要な場合には、オプションメニューからその候補を削除できるように
入力中に表示される入力候補が、半角文字と全角文字の両方で表示されるように(日本語のみ)
新しい絵文字
- Unicode 15.0の絵文字が利用可能に
ダウンロードデータの整合性チェック時間を大幅短縮
- ダウンロードしたデータの整合性チェックは、コントロールセンターの[ダウンロード/アップロード]で、ダウンロードした項目が[コピー中...]と表示されている間に行われる
インストール済みのゲームを起動できる条件を変更
- ログインしたユーザーで購入していないダウンロード版ゲームがインストール済みで、そのゲームのディスク版を持っている場合、ディスクを挿入するとインストール済みのダウンロード版をプレイできるように
- ディスク版のゲームがインストール済みで、そのゲームのダウンロード版を購入している場合には、ディスクを挿入することなく、インストール済みのディスク版をプレイできるように
ヒント機能
- ヒント機能で、達成条件がリスト表示できるように
対応しているゲームでは、達成条件を選んだ後に、さらに詳しい情報やビデオを見られる
認証済みアプリの確認と管理
- 認証済みアプリの確認と管理が[設定]>[ユーザーとアカウント]>から行えるように
認証済みアプリとは、PlayStation Networkのアカウントへのリンクを許可したサードパーティーのアプリやサービスで、認証するとPSNアカウント情報がそのアプリに共有される
各種コントローラーのデバイスソフトウェア更新
- DualSenseワイヤレスコントローラー、DualSense Edgeワイヤレスコントローラー、PlayStation VR2 Senseコントローラーのデバイスソフトウェアを更新
- 動作の安定性を改善
- DualSenseワイヤレスコントローラーが、USBケーブルを接続せずにワイヤレスでデバイスソフトウェアをアップデート可能に
ワイヤレスでアップデートできない場合は、USBケーブルでPS5に接続してアップデートすると、次回以降はワイヤレスでアップデート可能になる - DualSense Edgeワイヤレスコントローラー、PlayStation VR2 Senseコントローラーは、デバイスソフトウェアをアップデートしなくてもワイヤレスでアップデート可能
既存の問題の修正・改善
- ペアレンタルコントロールをオフにしてWebブラウザを使用中、ペアレンタルコントロールによりコンテンツが使用できないと表示されることがある問題を修正
- 一部のIPS液晶モニターで、VRRをオンにした時に画面がちらつく問題を修正。問題が生じていたIPS液晶モニターで改善する場合がある