映画大好きの新人編集・吉川です。映画を映画館のような大画面で楽しめるプロジェクターは、映画好きなら一度は購入を検討したことがあるのではないでしょうか? 今回、シャオミが初めて日本市場向けに展開した小型ホームプロジェクター「Mi Smart Projector 2」を試してみました。2022年8月から販売しており、価格は89,800円です。

  • コーラ、ポップコーン

    それではさっそく、真面目に実機を検証していきます

  • プロジェクター

    手に持つものを間違えていたようなので、見なかったことに……それではMi Smart Projector 2を使っていきます

Mi Smart Projector 2は家庭向けの小型プロジェクターで、直販サイト「Mi.com」などで販売しています。明るさは500ANSIルーメンと若干控えめですが、フルHD(1080p)の映像を最大120型で投映できるのはかなり魅力。

開封した第一印象はとにかくコンパクト。本体サイズはW115×D150×H150mm、重さ1.3kgと、手軽に持ち運べて、狭い台にも設置できるため場所を選ばず置けそう。デザインもシンプルで、部屋になじみやすいのはうれしいポイントです。

  • プロジェクター

    2022年8月に発売したMi Smart Projector 2

Googleが提供する「Android TV」を搭載。Netflixアプリを備えているほか、YouTubeやAmazon Prime Video、Hulu、dTV、ABEMA、DAZNといったさまざまな動画配信サービスや、ゲームアプリなどが利用できます。このほかの主な特徴は以下の通りです。

  • 投映方式はDLP
  • 投映サイズは60~120インチ
  • 起動時に短時間で焦点を合わせる「オートフォーカス」、斜めから投映しても自動的にきれいな長方形に補正する「マルチアングル自動台形補正」を搭載
  • 内蔵メモリは2GB、ストレージは16GB
  • 5W出力のフルレンジスピーカー×2基を装備
  • Dolby Audioをサポート
  • 通信機能はBluetooth 5.0・Wi-Fi(802.11a/b/g/n)
  • 消費電力は65W未満(スタンバイ時は0.5W未満)

底面にはネジ穴があってカメラ用の三脚(別売)を取り付けられますが、角度を調節するスタンドなどは装備していません。映したい高さは設置する場所によって違うと思うので、適した高さの台か角度を変えられる三脚があったほうがいいでしょう。

  • プロジェクター

    片手で持ったようす。かなりコンパクトです

  • プロジェクター

    本体側面

  • プロジェクター

    本体背面

  • プロジェクター

    搭載ポート類。左から電源コネクタ、3.5mmイヤホンジャック、USB Type-Aポート、HDMIポート

  • プロジェクター

    本体上面には電源ボタンのみ

  • リモコン

    リモコンにあるNetflixアプリのダイレクトボタンが個人的にはうれしいところ。電池は単4形乾電池×2本(別売)

  • プロジェクター

    本体底面。角度を変えられるスタンドが欲しかった……

  • 付属物はリモコンと電源アダプターのみ

楽しみにとっておいた『グレイマン』を視聴

Mi Smart Projector 2は、Netflixに最適化されていないモバイルプロジェクターがちらほらある中、Netflixアプリを搭載しているモデル。せっかくなのでNetflixアプリを使って映画を見てみることに。少し前に話題になっていたアクション映画『グレイマン』(アンソニー&ジョー・ルッソ監督)を視聴しました。

  • Netflix

    実は筆者、大のNetflixユーザー。好きな気持ちがあふれ、Netflixのロゴが入ったスウェットも着ています(ネットで購入したところサイズが合わず部屋着に……)

  • プロジェクター

    色彩がとっても鮮やか! 気持ちが高まってきます

『グレイマン』は、主演のライアン・ゴスリングとタッグを組むアナ・デ・アルマスが、クリス・エヴァンスと闘いを繰り広げるストーリーを、ルッソ兄弟が監督を務めるという、マーベル作品と007シリーズ、ブレードランナーが大好きな私にとっては発狂レベルの作品。非常に豪華なキャストの作品です。大好き俳優陣・監督が作っていたため、自分へのご褒美にとっておいたのを今回解禁しました。

  • Netflix

    『グレイマン』は製作費に2億ドルかけたという、Netflix史上もっとも高額な作品とのこと

映像は? サウンドは?

夜に電気を消して、フルHD解像度による視聴でしたが、予想より数段美しい映像に驚きました。かなり大きく投映しても細部まではっきり見えるほか、とにかく色彩が鮮やか。アクションシーンのハラハラドキドキが倍増します。サウンドは少しこもっている印象で若干もの足りなく感じますが、音に奥行きがあってそれなりの立体感は得られます。

話が逸れますが、映画の感想としても大満足。いやー、面白かったです。月並みな表現になってしまいますが、「手に汗握る大迫力のアクション」を存分に楽しめる作品です。さすがルッソ兄弟という、スピード感があってド派手なアクションシーンがずっと続きます。それでもまったく飽きずに見続けられて、映画が終わってもしばらく興奮状態が続いて寝られなくなりました。

設定から映画を見始めるまで10分かからず!

映画を視聴する前段階の設定についても軽く紹介しておきます。プロジェクター本体に電源アダプターを接続し、リモコンとペアリング、本体のWi-Fi接続、Googleアカウントでのログイン、動画配信サービスへのログインをすると使えるようになります。

起動してからNetflixのログインまで、写真を撮りながらでしたが、10分かからずに完了。リモコンは細くて持ちやすいほか、レスポンスが早く、Wi-Fiのパスワードを入力するときもそれほど面倒ではありませんでした。

ひとつだけ気になったのは、セットアップの過程で言語選択が中盤にあったこと。イラストで説明されていたので大きな支障はなかったものの、序盤の設定は英語を読みながらになるため、もう少し早く日本語を選ばせてほしかったです。

Mi Smart Projector 2は、起動時に短時間で焦点を合わせる「オートフォーカス」と、斜めから投映しても自動的にきれいな長方形に補正する「マルチアングル自動台形補正」を搭載しています。設定は数秒間で完了し、仕上がりも文句ありません。

注意したいのは、投映中に大画面にしようとプロジェクターを後ろに下げた場合や、斜めから写そうとして位置をずらした場合、フォーカス合わせや台形補整は自動で行われないこと。プロジェクターを立ち上げたときには自動で働きますが、画面がずれてしまったり投映サイズを変えたりしたい場合は、ホーム画面から設定を選び、各昨日を選択する必要があります。

  • プロジェクター

    まずはリモコンのペアリング

  • プロジェクター

    オートフォーカス機能の設定

  • プロジェクター

    「マルチアングル自動台形補正」の設定

  • プロジェクター

    設定の中盤で言語を選択

  • プロジェクター

    Wi-Fiのパスワード入力も大した手間ではありません

  • プロジェクター

    Googleのアカウントでログインし、設定完了。Netflixで映画を見るためにログインして見ていきます

昼間はカーテンを閉めるのがオススメ

ちなみに昼間の時間帯、明るい場所でも投映してみました。くもりの日にカーテンを開け放った状態では、かなり見えにくくなります。カーテンを閉めると(検証した寝室は遮光カーテン)、昼間でも十分に楽しめるクオリティ。夜間の視聴が適しているのは確かですが、昼間でも美しい画質で視聴したいときは、強力な遮光カーテンの購入を検討してみてください。

  • プロジェクター

    昼間カーテンを開けるとかなり見づらくなるのは仕方ないところ

  • プロジェクター

    カーテンを閉めると問題なく視聴できる明るさに

実際にMi Smart Projector 2を使ってみると、大迫力で映画を存分に楽しめるプロジェクターでした。印象的だったのはやっぱり色彩。すべての色がリアルに感じられて、映画への没入感が高まります。明るさも夕方から夜にかけての時間帯や、電気を消してカーテンを閉めて視聴するには十分。映画体験の質がグッと上がるので、映画好きの筆者にとっては魅力的な製品でした。

  • プロジェクター

    ポップコーンとコーラを両手に家で映画を見るという、映画好きにとって至福の時間が作れます!