レノボは10月5日、同社ノートPCブランド「ThinkPad」が30周年を迎えたことを記念し、都内ホテルの大きなホールを貸し切ってメディア向けに記念発表会を実施しました。発表会にはレノボの大和研究所に加え、ThinkPadの主要パーツを供給する東レや、新しくサステナブル素材の供給を担うクラレに加え、今回折りたたみ型「ThinkPad X1 Fold」のディスプレイを供給しているシャープディスプレイテクノロジーが登壇。30周年の軌跡について振り返り、新製品について紹介しました。

そこで、この記事では発表会の内容についてダイジェストでお届け。会場に展示されていた30周年記念モデル「ThinkPad X1 Carbon Gen 10 30th Anniversary Edition」や、16.3型に大型化した折りたたみノートPC「ThinkPad X1 Fold」の実機も要チェックです。

ThinkPad 700C登場の1992年から30周年!

はじめに、レノボ・ジャパンからは塚本 泰通氏が登壇。1992年のThinkPad 700Cの発売から30周年となったことを記念し、ThinkPad X1 Carbon Gen10の特別モデルの投入と、折りたたんで使えるノートPCの新モデル「ThinkPad X1 Fold」の投入について発表しました。

  • 登壇したレノボ・ジャパン合同会社 執行役員常務 大和研究所 塚本 泰通氏

  • ThinkPadは2022年10月5日に30周年

  • 進化は常に変わらない開発哲学の延長線上。ユーザーを見捨てない商品企画

  • この10年で提案し続けてきたThinkPad X1シリーズの歩み

  • 30周年を記念する特別モデル「ThinkPad X1 Carbon Gen 10 30th Anniversary Edition」。米沢生産

  • あわせて折りたたみ型ノートPC「ThinkPad X1 Fold」が登場

ざっくりと発表内容に触れたところで、東レへと登壇者を交代。ThinkPad X1 Carbonシリーズで採用されている同社カーボンファイバー素材について紹介しました。

  • 東レ株式会社 コンポジット事業部門長 溝渕 誠氏

  • 東レは炭素繊維の世界シェアにおいて世界最大。ラージトウは昨今急拡大する汎用カーボンファイバーで、Zoltekは東レが2013年に買収した子会社

  • そんな東レは、ThinkPadが備える軽さと堅牢性の両立をカーボン繊維素材で強力にサポート。天面だけではなく、ガラス繊維強化樹脂フレームの採用で側面の複雑な形状やワイヤレス性能、デザイン性まで両立

  • 独自の「フルカーボンサンドイッチ構造」はさらに進化。大幅な軽量化を実現

  • 実は極細カーボンを大量生産できるのは世界で東レだけとのこと。天面のカーボン繊維織物のデザインは高い外観性に加えて、東レの高い技術力も示しているというわけ

ThinkPadの大きな特徴である「軽さ」と「堅牢性」を素材でサポートする東レの発表に続き、今度はクラレが登壇。次世代のユーザーに訴求する意欲的な新モデル「ThinkPad Z13」に、同社独自製品「クラリーノ」が採用されています。

  • 株式会社クラレ クラリーノ事業部 事業部長 熊野 敦氏

  • レノボを代表するThinkPadブランドとコラボレーション

  • ThinkPad Z13に人工皮革「クラリーノ」を初搭載

  • 今回発表されたThinkPad X1 Foldではキックスタンドに採用・サステナビリティに貢献

伝統を継承し続けるThinkPadにおいて、革新の実現はなかなか困難。一貫した製品開発のポリシーに沿う形で、クラリーノが採用されたと話します。続いてシャープディスプレイテクノロジーが登壇し、折りたたみディスプレイの採用について語りました。

  • シャープディスプレイテクノロジー株式会社 取締役 副社長 伴 厚志氏

  • 今回採用された折りたたみ有機ELパネルの最も大きな特徴は、U字曲げではなく雫型曲げに対応する点。ヒンジを改良して可搬性の向上を実現

  • 横浜にあるレノボの開発拠点と密接に協力し、開発を進められた点がとても製品開発に役立ったとのこと

ThinkPad X1 Foldの前モデルではLG製パネルを採用していましたが、今世代ではシャープ製へと転換。両社ともに開発拠点を日本国内に構えていたことで、スムーズな連携と密接なコミュニケーションで開発を進められたと話します。

実機を見てきた! ThinkPad記念モデルはレトロ感があってGood

最後に会場で展示されていた実機をご紹介。ThinkPad X1 Carbon Gen 10 30th Anniversary Editionは記念モデルながら、ド派手な変更は行いません。ロゴやパームレストでさり気なく限定モデルであることをアピールしており、いま最上位モデルを購入するならぜひ検討したい一品に仕上がっていました。ちなみに国内で1,000台限定となっており、生産はNECパーソナルコンピュータ米沢事業場が担当します。

  • ロゴの文字が一部RGBカラーになっているところがポイント。パームレストにも印字があります

  • パッケージに30周年の帯。交換用トラックポイントにも青と緑を同梱します

  • ThinkPad X1 Foldの実機も発見。ベゼルが前モデルより圧倒的に細くなっており、一気にモダンな印象になっていました

  • 何度見てもディスプレイがぐにゃりと曲がる様子は不思議

  • 画面下半分に付属のキーボードを乗せれば普通のノートPCのようにも使用可能

  • 折りたたんで持った様子。16.3型の大画面で約1.28kgとのことですが、持ってみるとそこまで軽くはありません

ちなみにThinkPad X1 Fold、他の製品のように「Gen 2」が型番につかないのかと聞いてみたところ、ディスプレイのサイズが変わると命名規則から外れるそう。同シリーズでディスプレイのサイズが違うモデルがいくつか存在したり、逆に3世代目が2世代目と同じサイズになったりすると、かなりややこしいことになりそうです。

  • 会場に展示されていたThinkPad 700C。伝説の始まりです