シャープは9月28日、IoT対応のプラズマクラスター洗濯乾燥機の新製品「ES-X11A」と「ES-V11A」を発表しました。いずれも従来モデルより衣類投入口が大きくなり、毛布といった大物の出し入れがしやすくなっています。両モデルとも洗濯容量は11kg、乾燥容量は6kgです。
発売日は11月17日、価格はオープン。推定市場価格は、フラッグシップモデルのES-X11Aが430,000円前後、ES-V11Aが385,000円前後。プレス向けの内覧会で実機を確認してきました。
シャープ独自の機能も満載
シャープのIoT対応ドラム式洗濯乾燥機は、独特のデザインも特徴のひとつ。ドラム式洗濯機といえば、衣類投入口を一回り大きくしたような円形ドアが一般的ですが、シャープのIoT対応ドラム式洗濯乾燥機は、本体前面のドアが操作インタフェースごと一体化したパネルデザインを採用しています。今回の新製品は、ドア部分が滑らかにカーブするデザインに変更され、柔らかい印象になりました。
注目したい新機能のひとつが「メガマウス」投入口。従来は直径33.2cmだった衣類投入口が、新モデルでは37cmに広がりました。また、開口部まわりパーツで凹凸が減って滑らかになり、大物の洗濯物を出し入れするときに引っかかりにくくなりました。
最近は少人数の家庭でも、毛布や布団、カーテンといった大物洗いをするために大容量サイズの洗濯機を購入することが増えていますが、大物洗い時のストレスを減らしてくれます。これ、実際に試してみるとかなり違いました。
洗濯から乾燥までを80分で完了できるように
運転モードとして、新しく「洗乾80分」コースを追加。3kg以下の衣類なら洗濯から乾燥まで約80分で仕上げるコースです。面白いのは、洗乾80分コースを選択した場合、洗濯を始める前に衣類の重量をセンシングして3kg以内であるかチェックするところ。
一般的な高機能洗濯機は、乾燥時に衣類の湿度をセンシングして乾燥時間を調整します。このため、乾燥工程にならないと洗濯終了までの時間が予測しにくい問題がありました。
新製品の洗乾80分コースでは、最初に衣類の重量を量ることによって、運転開始時に「80分より時間がかかりそうだな」といった予測が立ちます。洗乾80分コースは標準運転コースよりも省エネ性能が下がるため、洗乾80分コースを選ぶのは急いでいるときがほとんどでしょう。そんなときに乾燥終了までの予測時間がわかるのはうれしいものです。
高い洗浄力や便利機能はそのまま継続
シャープならではの機能も継続しています。2021年モデルで搭載された「ハイブリッド乾燥NEXT」は、湿気を除去するヒートポンプに、衣類を温めるヒーターを併用する乾燥機能。このふたつの乾燥方式と、温度センサーと湿度センサーを駆使してフンワリと暖かな乾燥に仕上げるとしています。
なお、新製品でハイブリッド乾燥NEXTを搭載しているのはES-X11Aのみ。ES-V11Aは一般的なヒートポンプによる乾燥方式です。また、乾燥時にドラム内にプラズマクラスターを充満させ、衣類の除菌・消臭ができるのもシャープならではの機能。
洗濯機としての基本性能である洗浄力にもこだわりが。大きな特徴は、汚れた衣類に100~500μmの微細な水を吹きつけ、繊維の奥の汚れを弾き飛ばすという「マイクロ高圧洗浄」機能。シャープによると、洗浄専用のノズルを搭載しているのはシャープだけの特徴だそうです。
このほか、乾燥フィルターに付着したホコリを自動で掃除する機能も搭載。また、一般的に2カ月前後でメンテナンスの必要がある液体洗剤の自動投入機能は、メンテナンスが6カ月に1回で澄むなど、シャープならではの機能がたくさんあります。
今回の新製品は、メガマウス投入口やスピード洗濯乾燥メニューの追加、フィルター形状の変更などはあるものの、メジャーバージョンアップというほどの変化は感じられません。ただ、頻繁に利用する洗濯機だけに「出し入れが楽」「お手入れが楽」というのは重要。とくに毛布やカーテンなどの大物を自宅で洗濯する家庭なら、ES-X11AやES-V11Aを検討してみてください。