ファーウェイ・ジャパンの「HUAWEI MatePad Paper」は、画面の表示技術にE Inkを採用した10.3型のタブレットデバイス。電子書籍を閲覧できるほか、スタイラスペンによる手書き入力とOCR機能にも対応しており、低消費電力のE Inkということでバッテリーの持ちが良いのも特徴です。価格は64,800円。メディア向けのイベントで触れてきました。

  • ファーウェイの電子ペーパー搭載タブレット「HUAWEI MatePad Paper」

HUAWEI MatePad Paperは、専用スタイラスペンが付属するE Inkタブレット。画面サイズは10.3型、アスペクト比は4:3となっています。

  • 持ち運びに便利なケースを付属

  • タブレット本体とケースはマグネットで着脱できる仕様

  • スタイリッシュな外観です

Webブラウザを搭載しており、Wi-Fi経由でネットを利用できるほか、Amazon Kindle、楽天Koboのアプリも利用可能(ただしインストールにはちょっと工夫が必要でしかも自己責任なので、ある程度のスキルがないとハードルが高く、正直おすすめとはいえません)。また、ブラウザから電子書籍サービスを閲覧してもOKです。5Gや4G LTEに対応したモデルはラインナップしていません。

E Inkは視認性の良さも抜群。晴れた日に屋外に持ち出しても、文字がハッキリくっきりと読めます。

  • 紙の書籍のような視認性

HUAWEI MatePad Paperの重さは約360g(ケースは含まず)、持ち運びも苦になりません。また、片手で読書しても疲れない重さです。本体サイズは幅182.7×高さ225.2×厚さ6.65mmと、A5サイズをちょっと大きくした感覚。

  • 小脇にかかえて移動もラク

  • 厚さは約6.65mm

付属のスタイラスペン(HUAWEI M-Pencil第2世代)は4,096段階の筆圧検知に対応しており、比較的ナチュラルな書き心地でした。メモを取るにも便利です。

  • M-Pencil第2世代は4,096段階の筆圧検知に対応

  • サラサラとした書き心地でした

手書きのメモアプリはOCRにも対応しており、手書きの文字をそのままテキスト変換できます。

  • 「マイナビニュース」の手書き文字をテキストに変換

OSはAndroidをベースとしたHUAWEIのHarmonyOS 2で(Google Playには対応していません)、CPUはHUAWEI Kirin 820E、RAMは4GB、ストレージは64GB。外部メモリカードは使えません。バッテリー容量は約3625mAhで、4週間のスタンバイを実現。22.5Wの急速充電もサポートしています。ネットワークはWi-Fi 6に準拠。ボディ側面に指紋認証付き電源ボタンを採用しています。

今回のイベントでは、ガジェットYouTuberのきすけさんがHUAWEI MatePad Paperをレポート。大学の授業中にHUAWEI MatePad Paperでノートを取ったところ「何枚でも書き続けられる」「内容を整理しやすい」「1冊のノートにまとめられる」「あとで自由に紙にも印刷できる」といった点で優れていた――と紹介しました。

  • HUAWEI MatePad Paperは授業でも活用できたそう

  • きすけさん。頻繁にノートをとる、持ち運ぶものを軽くしたい、何処でも読書したい、ペーパーレス化に挑戦したい――という人にHUAWEI MatePad Paperはオススメとのこと

使い方によっては制約も……

トレンドの縦長スマートフォンを見慣れた筆者の目には、10.3型でアスペクト比4:3の画面には迫力を感じました。漫画の読みやすさも好印象。スマホの小さな画面で読んでいたコンテンツがまるで別物のよう。

課題はGoogle Playストアに対応していないこと。ユーザーはHUAWEI独自のアプリストア(HUAWEI AppGallery)からアプリをインストールすることになります。プリインストールのアプリに関しても、一般的なAndroid端末のように、ほかのサービスとスムーズには連携できないことを頭に入れておく必要があります。例えばカレンダーはGoogleアカウントと同期できず、手書きしたメモも共有方法が限られていました。もちろん、本機のスタンドアローンでの使用にとどまるのであれば問題ありません。

HUAWEI Booksに対応する国内の書籍は、2022年8月現在で12万超とのこと。今後の電子書籍の充実にも期待したいところです。メモアプリは優秀なので、今のところはデジタルメモを中心に検討してみるとよいでしょう。