X/Twitterの「DM解放」とは?

X(旧Twitter)のダイレクトメッセージ(DM)は通常、誰とでも送受信できる設定にはなっていません。標準設定では、自分がDMを受信できる相手(=自分にDMを送信できる相手)は次のいずれかです。

  • 自分がフォローしているアカウント
  • 過去にDMをやり取りしたことがあるアカウント

この制限を無効にして、すべてのユーザーからDMを受信できるように設定することを「DM解放」と呼びます。「DM解放」は日本語のX/Twitterユーザーが使っているスラングであって、正式な機能名ではありません。

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X/Twitter、DM(ダイレクトメッセージ)の送り方 - 2024年最新版

X/Twitterで「DM解放」に設定する方法(2024年3月最新版)

X(旧Twitter)でDMを解放するには、DMの設定画面を開いて「メッセージリクエストを許可する」という項目で「全員」に自分宛ての送信を許可します。ここでは、iPhone版のXアプリを例に手順を解説しますが、Android版でもブラウザ版でも流れは同じです。

  • X(旧Twitter)でDM解放状態に設定する方法-1

    【1】X(旧Twitter)でDM解放するには、DMタブを開いて、画面右上の設定ボタンをタップします

  • X(旧Twitter)でDM解放状態に設定する方法-2

    【2】「メッセージリクエストを許可するアカウント」の項目で「全員」をチェックして、「完了」をタップします

  • X(旧Twitter)でDM解放状態に設定する方法-PC

    【PC】PCブラウザ版のX/Twitterでは、左カラムの「メッセージ」から中央カラムの設定ボタン(歯車)をクリックして、「メッセージリクエストを許可するアカウント」の「全員」をチェックします

フォロー外からのDMは「メッセージリクエスト」として届く

「DM解放」に設定変更後、自分をフォローしていないアカウントや過去にDMをやり取りしていないアカウントからDMが届くと、DMタブの「メッセージリクエスト」内に格納されます。メッセージリクエスト内のDMを開いて「許可」を選択すると、互いにDMを送受信できるようになります。

  • X/Twitterで「メッセージリクエスト」を許可する方法-1

    【1】DMタブを開いて、「メッセージリクエスト」をタップします。次の画面で「表示」をタップします

  • X/Twitterで「メッセージリクエスト」を許可する方法-2

    【2】届いたDMを開きます。この段階で相手に開封通知が送られることはありません

  • X/Twitterで「メッセージリクエスト」を許可する方法-3

    【3】相手のプロフィールを確認できます。「許可」をタップすると、DMが開通します。無視して「削除」したり、「ブロックまたは報告する」を選択することも可能です

従来の方法で「DM解放」に設定していたユーザーは要確認

Xは2023年7月14日(米国時間)に「DM解放」に関する仕様を変更しました。従来はDMの設定画面で「すべてのアカウントからのメッセージリクエストを許可する」をオンにするか否かの二択でしたが、仕様変更後はDM解放の対象が「なし」「認証済みアカウント」「全員」の三択に変わりました。

注意したいのは、仕様変更前からDM解放していたユーザーの設定が「認証済みアカウント」のみの受信に自動的に変えられたことです。この設定変更に気づかずにいると、「Xプレミアム(旧Twitter Blue)」に未加入の一般ユーザーからDM(メッセージリクエスト)を受信することができません。自分のDM設定をあらためて確認してみましょう。

認証済みアカウントとは、X/Twitterから公式マークを付与された企業や団体、個人のほか、有料プラン「Xプレミアム(旧Twitter Blue)」契約者のことを指します。

  • X(旧Twitter)の「DM解放」設定方法、従来版

    【従来】2023年7月の仕様変更前は、DMの設定画面を開いて「すべてのアカウントからのメッセージリクエストを許可する」という項目をオンにするだけでDM解放状態になりました

  • 【仕様変更後】従来の方法でDM解放していた場合、「メッセージリクエストを許可するアカウント」の項目が「認証済みアカウント」に設定されています。これまで通りすべてのユーザーにDMを解放するには「全員」に設定変更する必要があります

DM解放アカウントの見分け方

DMを解放している相手アカウントは、自分とのフォロー関係がなく、過去に一度もDMをやり取りしたことがないアカウントであっても、プロフィール画面を開くとDMボタン(封筒のアイコン)が表示されます。

ただし、自分をフォローしているアカウント(自分のフォロワー)は、そもそも自分からDM送信が可能なため、DMを解放しているかどうかを確認する方法はありません。

  • X/Twitter、DM解放アカウントの見分け方-1

    【DM解放】自分のフォロワーではないアカウントでも、DMを解放していれば、プロフィールにDMボタンが表示されます。このDMをボタンをタップして、メッセージリクエストを送信できます

  • X/Twitter、DM解放アカウントの見分け方-2

    【標準設定】通常、プロフィールにDMボタンが表示されるのは、自分をフォローしているアカウント(フォロワー)、あるいは過去にDMをやり取りしたアカウントだけです

  • X/Twitter、DM解放アカウントの見分け方-3

    【標準設定】自分がフォローしていても、相手からフォローされていなければ、DMボタンは表示されず、メッセージを送ることができません

X/Twitterの「DM解放」に関してよくある質問

DM解放しているのにメッセージを送れない原因は?

通信環境や端末の動作に問題がなく、DM解放しているのにメッセージを送れない……。その場合、自分がDM解放している立場か、相手がDM解放している立場かによって、答えが分かれます。

はじめに、自分がDM解放しているのに相手にDMを送れないと困っている場合は、そもそも「DM解放」の意味を勘違いしています。DM解放とは、受信を解放するための設定であって、誰にでも送信できるようにする設定ではありません。

次に、相手がDM解放しているのに自分からDMを送れない原因を解説します。わかりやすいのは、自分が相手からブロックされている場合です。ブロックされていれば、相手のプロフィール画面に「ブロックされています」と表示されるので一目瞭然です。

ブロック以外では、2023年7月の仕様変更によって、相手のDM解放設定が「認証済みアカウント」に変わった可能性が考えられます。この場合、自分(送り手)がXプレミアムの有料サブスク契約をして「認証アカウント」になっていなければ、DM解放した相手にメッセージを送ることはできません。

  • X(旧Twitter)でDM解放の相手に送れない未認証アカウントの画面

    非課金・未認証アカウントから、「認証済みアカウント」のみにDM解放した相手にDMを送ろうとすると「今すぐサブスクライブ」ボタンが表示されて、Xプレミアムへの加入を促されます。「いいえ」をタップするとこの画面から離脱できますが、DMは送信できません

また、自分から送ったDMが相手のフィルタリング設定によって仕分けられるケースもあります。「スパムまたは不適切な内容」とX/Twitterに判断される表現がなかったか、送り方に問題がなかったか見直しましょう。

  • X/TwitterのDMフィルタリング設定

    DMの設定画面には「不適切な内容のメッセージをフィルタリングする」という項目があります。相手がこの設定をオンにした結果、自分の送ったDMが拒否された可能性もあります

そのほか、相手がDM解放状態でも、自分のX/Twitterアカウントに電話番号を登録していない場合は、DMを送ろうとすると「ご利用のアカウントがロックされました」という警告が表示されます。

このときロックされるのはアカウント自体ではなく、電話番号未登録の状態でDMを送信する行為だけです。今回検証した際は「Arkoseチャレンジに合格する」という画像合わせの認証ミッションクリアすると、DMを送信できました。

  • X(旧Twitter)で電話番号未登録時のロックを解除して、DMを送る方法

    電話番号未登録のアカウントからDM解放アカウントにDMを送信すると、「アカウントがロックされました」と表示されます。「始める」ボタンをタップして認証を進めましょう。詳しい手順解説が必要な方は下記の関連記事を参照してください

【関連記事】
X/TwitterでDMを送れないときの原因と対処法 - 自分のアカウントが電話番号未登録の場合

DM解放しているのにメッセージを受け取れない原因は?

自分がDM解放しているのに、相手からメッセージリクエストを受け取れない場合は、前項の「送れない原因」と同様の確認を行いましょう。とくに、2023年7月14日以前にDM解放したユーザーはDMの設定画面を開いて、解放対象が「認証済みアカウント」になっていないか確認しましょう。その場合「全員」にチェックを変更することで対処できます。

非公開アカウント(鍵垢)でもDM解放できる?

通称「鍵垢」に設定していても、X(旧Twitter)のDMを解放することは可能です。「非公開アカウント」や「鍵垢」と呼ばれるのは、「ツイートを非公開」に設定することなので、プロフィール画面は非公開になっていません。したがって、鍵垢でもDMを解放していれば、誰でもプロフィール画面を開いて、DMボタンからメッセージリクエストを送信できます。

  • X/Twitterで鍵垢かつDM解放に設定したアカウントのプロフィール画面

    鍵垢かつDM解放に設定したXアカウントのプロフィール画面です。フォロー関係にないユーザーがアクセスしても、DMボタンが表示されます。実際に検証したところ、メッセージリクエストも送受信できました

DM解放する場合の注意点や危険性は?

「DM解放」の対象を「すべて」に設定すると、怪しいメッセージリクエストが届く場合があるので注意しましょう。副業や投資の勧誘、性的ないやがらせなど、信頼できないメッセージリクエストに対しては、無視や削除、ブロックすることをお勧めします。明らかに悪質だとわかるものは、X/Twitterに報告してもよいでしょう。

DMの「解放」ではなく「開放」が正しい漢字では?

「かいほう」を表す漢字には「解放」と「開放」があります。それぞれ辞書で調べると、次のように意味が異なります(引用元:weblio国語辞典

解放:束縛されたり、制限されたりしているものを、ときはなして自由にすること。「貧困から―される」「―感」

開放:制限をなくして、自由に出入りさせること。「門戸を―する」「市場―」

X(旧Twitter)の「DMかいほう」には、束縛や制限から解放するというよりは、制限を払って自由に開放するという表現が合うように筆者は思います。

とはいえ、「DM解放」という呼び方は国内X/Twitterユーザーの間にすでに定着しています。もし、「解放」が誤用であったとしても、大多数の人に広く使われている現状に合わせて、本記事では「DM解放」という表記を使用しています。