新社会人、新入生のみなさんの中にはこれを機にパソコンを買おうと思っている方も多いはず。ただし、現在の世情を考えるとリモートでのワーク・学習に向いたモデルを選びたいところであろう。そんなみなさんにオススメしたいのが、ノートPCとディスプレイのセット買いだ。
仕事や学習に十分なスペックのノートPCで持ち運びも十分可能なモデルならば、家での利用とオフィスや学校での利用が両立できる。そしてディスプレイもセットで買っておけば、家で利用する際に大画面で快適な作業が行える。それでも費用は出来るだけ抑えたい。なので今回は、良さげな組み合わせをマウスコンピューターさんから拝借して実際に使ってみることにした。
ノートPCはマウスコンピューターの「mouse F5-i5」(記事掲載時の税込販売価格 87,780円)。ディスプレイは同じくマウスコンピューターの「ProLite XUB2490HSUC」(記事掲載時の税込販売価格 29,900円 ※PC本体とのカスタマイズ購入)であろう。まずは、それぞれの特徴も紹介しておこう。
光学ドライブまで搭載して利便性の高い15.6型ノートPC「mouse F5-i5」
「mouse F5-i5」の標準スペックは、CPUにIntel Core i5-10210U プロセッサーを、光学ドライブとしてDVDスーパーマルチドライブを搭載した15.6型ノート。メモリは8GB、ストレージはSATA 256GB SSDで価格は前述のように税込87,780円と非常にコストパフォーマンスが良い。
マットなブラックで統一されたルックスで、家でもオフィス・学校でもすんなり馴染む外観を持っている。
フルHD解像度(1,920×1,080ドット)の液晶パネルは、映り込みを気にせず使えるノングレアタイプ。部屋の、オフィスのどんな場所でも気軽に設置できる。しかもそれを取り囲むベゼルは実測で左右約7mm、上部が実測で約11mmと非常に狭く、没入感が高い。家でも使ううえ光学ドライブまで搭載しているなら、AV的な用途も考えるとこうした部分は非常に大事だ。
キーボードは、テンキーまで備えたゆったりした配列。ピッチはメイン部分は19mmを確保。右下の「変換」から「ひらがな/カタカナ」「Alt」「Ctrl」あたりは少し狭くなっているものの、このへんのキーはそれほど使うことがないので気にしなくていいレベル。ストロークは約1.8mmとなっており、実際に打ってみても打鍵感が軽く非常にタイピングしやすい。加えてテンキーは数値入力をすることが多いビジネス用途では、活躍してくれるだろう。
タッチパッドはクリックボタンが独立式。PCに慣れていない人にはうってつけの形状だ。個人的にもこちらのほうが使いやすいと思う。広さも十分にありフルHDのデスクトップを快適に操作できる。
左側面には電源端子、有線LAN端子、D-Sub15ピン、USB3.1 (Type-C)※USB Power Delivery対応、HDMI、USB 3.0(Type-A)が並んでいる。
右側面にはセキュリティロックホール、DVDスーパーマルチドライブ、USB 2.0(Type-A) ×2、マイク端子、ヘッドホン端子を備える。
フロントの左にはSDメモリーカードスロットを搭載。デジタルカメラではまだまだ現役なので、写真の取り込みが手軽にできる。
重量は約2.03kg。モバイルPCとしては重めだが、家とオフィス・学校を往復して使う万能PCとして考えれば十分持ち歩ける程度だ。さらにバッテリー駆動時間がカタログスペックで約7.5時間となっているため、電源無しでもそれなりに利用できる。不安であれば、ACアダプタがコンパクトなので一緒に持ち歩いてもいいだろう。
ベンチマークで実力チェック
パソコンの総合力をチェックする「PCMark 10」を最初に走らせる。総合スコアは「3907」という結果になった。しかし細かく見ていくと、アプリケーションの起動やブラウザーの処理速度を見るEssensialsのスコアは「8127」と非常に高い。基本的な操作であればかなり快適のようだ。そしてWordやExcelといったオフィス系アプリケーションの処理能力をチェックするProductivityでも「6760」と十分にサクサク動いてくれるとわかる。ビジネスや学習でなら問題なく使えるということだ。しかし、画像処理や動画編集の処理能力をチェックする「Digltal Contet Creationでは「2948」というスコアになっている。グラフィックスがCPU統合型なので仕方の無いところだが、簡単な画像編集であれば問題ないだろう。
CPUそのもののパワーを見る「CINEBENCH R23」では、コア単体では「1048pts」、CPUの総合力では「2944pts」となった。ベンチ内のランキングで見ると、ノート系CPUとしてはそこそこ上位である。
ストレージ速度は「CrystalDiskMark 8.0.4」でチェック。スコアは下の画像を見てもらいたいが、SATA接続のSSDとして一般的なスコアだ。この速度であればファイル操作でもたつくような感覚はほぼないと思われる。
3Dグラフィックス能力をチェックするため、ゲーム系ベンチマークの「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」を走らせてみた。結果は以下のように解像度が「1280×720」、画質が「標準品質(ノートPC)」、表示方法は「ウィンドウモード」にてスコアが「4170」の評価は「普通」であった。CPU内蔵型グラフィックスではあるが、軽く遊んだり、体験してみるくらいならゲームもちゃんと動いてくれる。
3D能力をよりチェックするため、「3DMARK」にて「Time Spy」を動かしてみる。スコアは「473」で、やはりCPU統合グラフィックスなりの結果だ。
しかし、軽量3D処理の能力を見るベンチマーク「Night Raid」では「5608」という結構いい結果に。3Dゴリゴリのゲームは厳しいが、ちょっとしたゲームを遊ぶことは十分にできるであろう。
今回の試用機 | mouse F5-i5 (BTOカスタマイズモデル) |
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CPU | Core i5-10210U (4コア8スレッド、動作クロック1.60GHz/4.20GHz) |
メモリ | 8GB (DDR4-2666) → 16GB (8GB×2)へ+8,690円でカスタマイズ |
ストレージ | 256GB SSD (M.2 SATA3) → 512GB SSD (M.2 NVMe)へ+7,590円でカスタマイズ |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチ |
グラフィックス | Intel UHD Graphics (CPU統合) |
ディスプレイ | 15.6型 (1,920×1,080ドット)非光沢 |
ネットワーク | IEEE802.11a/b/g/n/ac対応無線LAN、Bluetooth 5 |
サイズ / 重量 | W361×D256×H24.1mm / 約2.03g |
OS | Windows 11 Home 64bit |
セット購入品 | ・無線キーボード・マウスセット(MK235) +1,760円 ・WEBカメラ付き液晶モニタ ProLite XUB2490HSUC +29,900円 |
Webカメラ装着可能な23.8型ディスプレイ「ProLite XUB2490HSUC」
次に、セットで買うことをオススメしたディスプレイ「ProLite XUB2490HSUC」を紹介する。
基本的なスペックとしては、パネルに23.8型のフルHD(1920×1080ドット)のIPSノングレア液晶を採用。応答速度が4msで、輝度は250cd/平方メートル。映像入力はDisplayPort×1、HDMI×1、D-Sub15ピン×1となる。
おおむね一般的なスペックだが、USBアップストリームポートを備えていることがオススメの理由だ。これによりUSBハブ機能を備えるため、外付けキーボードやマウスがきれいに接続しやすい。そして上部と側面に1基ずつUSB端子があり、付属のマイク内蔵Webカメラを装着できるところが便利なのだ。HDMI接続で大きな画面を利用しつつ、テレビ会議をこなせてしまうのである。ノートPCとの相性が抜群と言っても過言ではない。
さらに、画面を最大24度も奥に倒せるチルト機能、向きを左右に90度(左右45度ずつ)動かすスウィーベル機能に加え、画面そのものを90度回転させ縦にするピポット機能まで搭載。縦長の書類を表示するのに最適なので、大画面で資料を確認しつつノートPC側で作業するのが快適になる。
そのほかにノートPCとマッチする部分としては、昇降機機能が挙げられる。最大130mmも動かせるため、下にできた空間にノートPCを置くことが可能なのだ。目線を上下に動かすだけで両画面が確認できるのは非常に使いやすい。
ただし、HDMIとUSBケーブルの2本でディスプレイをパソコンを接続することになるため、そのままでは持ち歩きをしたいときに少しだけ面倒という部分があるのは事実。ここはHDMIやUSBといった端子を備えたUSB Type-C接続ハブを利用したほうがケーブル一本にまとめられてラクなので、同時に購入しておくといいだろう。
また、ProLite XUB2490HSUCは、パソコン本体を購入する際のBTOでまとめて選択できるため注文がラクという、細かいながらもうれしいポイントがあることをお伝えしておきたい。
型番 | ProLite XUB2490HSUC |
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解像度 | フルHD(1920×1080) |
パネル種類 | IPS方式、ノングレア |
視野角 | 左右各89°、上下各89°(標準) |
応答速度 | 4ms(GtoG) |
輝度 | 250cd/平方m(標準) |
コントラスト比 | 1,000:1(標準)/ 5,000,000:1(Adv. Contrast時) |
スピーカー | 2W×2 |
インタフェース | DisplayPort×1、HDMI×1、D-Sub15ピン×1、USB 2.0(アップストリーム)×1、USB 2.0(ダウンストリーム)×2 |
本体サイズ | W540.0×H505.5~535.5×D210.0mm |
重量 | 5.1kg(スピーカー、スタンド含む) |
価格 | 税込29,900円(BTO選択時) |
BTOではここを盛れ! オススメカスタマイズポイント
mouse F5-i5はこのままでも使いやすいモデルなのだが、購入時にBTOにて多少カスタマイズするとより利便性が上がる。ここではオススメの盛り構成を紹介しよう。
まずはメモリ部分。標準の8GBでも様々な作業はこなせるであろうが、税込+8,690円で16GBにしておくとより快適さが増す。
次はストレージだ。標準の256GBのみではシステムデータを考えると保存領域が結構少なくなってしまう。ここは、mouse F5-i5は2ドライブ構成ができることから追加でHDDを搭載するとデータ保存において安心できる。税込+10,890円で2TBとお手頃価格なのもうれしいところ。
もしくはアクセス速度を重視するなら、税込+14,190円でメインストレージを1TBのM.2 PCI Expressにするという手もある。予算が潤沢ならさらにM.2 PCIe Gen3×4接続の1TBといった選択もアリだ。このたりはお財布と相談してほしい。
本体部分はこれで懸念事項はもうない状態。ただ、せっかくなのでディスプレイ接続時などに操作性がさらに増すよう外付けキーボードとマウスのセット「Logicool Wireless Combo MK235」を同時に購入するのもアリだ。これならば、専用レシーバー1基をUSB端子に挿すだけで、両方がワイヤレスで使用できる。
ノートPCとディスプレイ同時購入でリモートワーク・学習を快適に
「mouse F5-i5」は必要十分な性能をお手頃価格で購入できるうえ、単体でも便利に使える持ち運びも可能なノートPCである。そこにWebカメラ搭載ディスプレイの「ProLite XUB2490HSUC」がセットになれば、リモートワーク・学習を行うのに最適な環境が一気に整えられる。この春から新社会人・学生のみなさまには同時購入がオススメだと言える組み合わせだ。