iPhoneを目覚まし時計代わりに使う人、多いはずです。用意されているアラーム音は種類豊富なうえ、ミュージックアプリ/Apple Musicの音楽もアラーム音として利用できます。アラーム時刻は複数登録できるうえ、毎週月曜だけ鳴らす、土日を除く毎曜日鳴らす、といった変則的な使い方も可能ですから、目覚まし時計としてもなかなか高機能です。
そのアラーム時刻、iPhoneでは「ドラムロール」による入力スタイルが長らく採用されてきました。時間/分が刻印されたドラムを上下フリックで回転させ、止めた位置がアラーム時刻になるというものです。ドラムロールは他のアプリでも時刻を入力するときに利用されていたため、iPhoneユーザには馴染み深い存在です。
しかし、iOS 14で時刻はテンキー入力が基本になりました。ドラムロールが廃止されたわけではなく、狭いボックス内を回転させる形で存続しましたが、14時25分であれば「1425」とキー入力するスタイルが採用されました。確かに、時刻がはっきり決まっている場合はスピーディーに入力できますが、違和感を持ったiPhoneユーザは少なくないはずです。
そのテンキーの利用を前提とした時刻入力は、iOS 15で見直されました。ドラムロールが復活し、iOS 13まで慣れ親しんだスタイルで時刻を入力できるようになったのです。画面に大きく表示され、勢いよくフリックすれば高速に、ゆっくりドラッグすれば低速に回るしくみも、以前のままです。
しかも、iOS 14のテンキーを利用した入力スタイルも維持されています。使いかたはかんたん、ドラムロールをタップすると現れるテンキーを使い「1425」などとタイプすればOKです。ドラムロールとテンキーを選べて動きにムダがないこの時刻入力スタイル、ひょっとするとiOS 15でいちばんうれしい改良点かもしれません。