ヴィーム・ソフトウェアは10月6日、主力製品であるVeeam Backup & Replicationの新バージョン「Veeam Backup & Replication v11a」と、クラウドネイティブ機能を強化する製品ポートフォリオの複数アップデートを10月末から一般提供すると発表した。
最新バージョンは2021年第1四半期にリリースされたv11に続く製品。Microsoft Windows Server 2022やVMware vSphere 7.0 U3などのプラットフォームのサポートを強化したほか、継続的データ保護(CDP)の機能強化でVMware VSANおよびVMware Virtual Volumes(vVOLs)のサポートも強化した。また、Amazon Elastic File System(Amazon EFS)システムとAzure SQLデータベースのバックアップとリカバリを可能とし、ポリシーベースの自動化でスクリプトが不要。
Amazon Simple Storage Service(Amazon S3) Glacier、S3 Glacier Deep Archive、Microsoft Azure Archive Storage、Google Cloud Archive storageを新たにサポートし、暗号化されたバックアップデータをランサムウェアやそのほかのサイバー脅威から保護する。
さらに、AWS Key Management Service(KMS)、Azure Key Vaultとの統合や、新しいRBAC(Role Based Access Control:ロールベースアクセス制御)機能でセキュリティを向上させ、AWS、Microsoft Azure、Google Cloud Platform(GCP)のバックアップとリカバリを、単一のコンソールで一元化し、バックアップをAWS、Azure、GCPに直接リストアできるという。
そのほか、昨年10月に買収したKastenのKubernetes環境向けのバックアップソリューション「Kasten K10 4.5」と、Veeamバックアップリポジトリを統合したほか、パブリックベータ版で4番目のハイパーバイザーとして「Red Hat Virtualization(RHV)」のバックアップをサポート。
加えて、新たに「Veeam Backup for Nutanix AHV v3」により、あらゆるVeeam製品で作成されたイメージレベルのバックアップをNutanix AHV VMに瞬時にリカバリすることができ、クラウド、仮想層、物理層を問わず、いかなるワークロードに対しても瞬時のディザスタリカバリが可能(Nutanix AHV 6.0以降が必要)。
また、今回のWindows 10 21H 1とWindows Server 2022のサポートにより、データのバックアップとリカバリの両方が可能となり、MicrosoftのサーバOS、クライアントOSの最新バージョンを導入できるという。
一方で、バックアップデータを可視化・管理する「Veeam ONE v11a」と、Webベースのコンソール「Veeam Service Provider Console v6」も機能強化した。Veeam ONE v11aではGCPをサポートし、アラームとレポートが提供されるほか、Veeam Service Provider Console v6では、ライセンス管理の簡素化、リセラー向けの新機能、APIを強化している。