iPhoneにおけるバッテリー交換の合図は、ズバリ「突然のシャットダウン」と「通知」です。バッテリーに原因があるシャットダウンが発生すると、再起動後に「このiPhoneで、必要なピーク電力をバッテリーが供給できなくなったため、突然のシャットダウンが発生しました」という通知が届きます。

経年劣化などによりバッテリーが本来の性能を発揮できなくなってくると、必要なピーク電力(最大瞬時給電能力)の供給が難しくなり、回路に急激な電圧低下が生じてシステムが突然シャットダウンしてしまうことがあります。リチウムイオンバッテリーの劣化は化学反応の結果で元に戻せないため、交換するか電源管理を厳密にするかのどちらかです。

そこで用意された機能が「パフォーマンス管理」です。この機能が有効になると、必要とされるピーク電力を超えないよう、SoCを本来の性能より低く動作させるようになります。具体的には、アプリの起動に時間がかかる、ゲームなど高い処理能力が要求されるアプリが遅く感じる、といったなどの変化が現れます。通話品質や通信速度に影響はないものの、突然のシャットダウンを防ぐためにiPhone本来の性能が発揮できなくなるのです。

パフォーマンス管理が適用された旨の通知が届いたら、『設定』→「バッテリー」→「バッテリーの状態」の順に画面を開き、バッテリーに関する重要なメッセージに目を通しましょう。バッテリーは著しく劣化しているからバッテリーを交換すべき、という趣旨の文章が表示されているはずです。バッテリーの状態が回復することはありませんから、Apple Storeに出向くなどして交換を依頼しましょう。

なお、パフォーマンス管理が適用されるかどうかにかかわらず、最大容量が80%を下回るようではバッテリーの寿命と考えるべきです。同じ「バッテリーの状態」画面に表示されているので、チェックしておきましょう。

  • 突然のシャットダウンのあとこのような通知が届いたら、バッテリー交換の合図です