Xperia 1 IIIとIIの内蔵スピーカーを聴き比べ!

Xperia 1 IIも本体を横に傾けると左右のスピーカーが正面向きになるようにレイアウトされています。Xperia 1 IIの場合は左右スピーカーの構造が異なっていたため、出力されるサウンドが左右均等に揃うようDSPによる処理をかけてバランスを整えていました。

Xperia 1 IIIでは元のスピーカーユニットの性能そのものを均等に揃えています。スピーカーユニットを、区分けされた専用インナーボックスに格納することにより、スマホの筐体全体に不要な振動が伝わらないように工夫しています。不要な振動が押さえ込めると、その効果は音の明瞭度の向上、よりクリアな空間再現などに出てきます。ソニーモバイルではXperia 1 IIIに搭載する新開発のスピーカーに「フルステージステレオスピーカー」という名前を付けました。

  • 左右スピーカーユニットのバランスを整えた「フルステージステレオスピーカー」を搭載

今回の取材では、Xperia 1 IIIとXperia 1 IIの内蔵スピーカーによるサウンドを聴き比べることができました。

ハイレゾのステレオ音源を再生すると、Xperia 1 IIIはボーカリストの音像がキリッと引き締まって聞こえます。声の輪郭線が力強く、かつ繊細なニュアンスの変化を立体的に捉えることもできます。微小な音の鳴りっぷりがよくわかるほど解像感も上がりました。

空間再現のリアリティが向上した点も特筆すべきでしょう。ボーカリストがセンターの位置にどっしりと構えて、バンドを構成するピアノにギター、ウッドベースにドラムスが奏でる楽器の音がそれぞれにあるべきポジションから伸びやかに聞こえてきます。ステレオ再生なのに3Dサラウンドの楽曲を聴いているような、生々しいステージの広がり感も見事。

  • 手前がXperia 1 II、奥がXperia 1 III(今回の新モデル)。それぞれの内蔵スピーカーとヘッドホン出力によるサウンドを聴き比べてみました

Dolby Atmos音声を収録する映画のトレーラーを視聴しました。Xperia 1 IIでも十分な広がりと力強さが感じされたサウンドが、Xperia 1 IIIでまた一段とレベルアップしていました。特に高さ方向への伸びやかさと透明感、限界を感じさせない空間再現のリアリティに思わずのめり込んでしまいます。

細かな効果音の粒立ちがとても鮮明なことと、加えて低音の音がタイトに引き締まったことによって、物語の中に登場する「ヘリコプターのプロペラが回る音」や「バイクのエンジン音」が一段と真に迫って感じられるのです。

ヘッドホン出力も約40%パワーアップした

ふたつの端末を手に取って比較試聴をしてみるとXperia 1 IIでは大きな音が再生されると指に“ビリビリ”っと振動が伝わってきます。対するXperia 1 IIIでは不要な振動がビシッと抑えられていることから、説得力ある音が聞こえてきます。