Facebookのスタンドアロン型VRヘッドマウントディスプレイ「Oculus Quest 2」の一部で、接顔パーツによって軽微な皮膚炎が起きるという報告があったとして、消費者庁は2月15日、リコール情報サイトにおいて同パーツの交換に関する案内を掲載した。対象台数は約81,600台。

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    Oculus Quest 2

交換対象となるのは、2020年10月13日から出荷されたOculus Quest 2に同梱されているスポンジ製の接顔パーツ(型番:SKU JP 64GB/SKU JP 256GB)と、交換用接顔パーツ(型番:SKU Fit Kit Retail)。対象製品を所有している場合は、オンラインフォーム(英文)から問い合わせるよう呼びかけている。

消費者庁と経済産業省はそれぞれのWebサイトで「ヘッドセットの使用者のうちごく少数の割合で、接顔パーツが皮膚と接触していた箇所で軽微な皮膚炎の報告があった」とリコールの理由を説明。報告のほとんどは軽微な皮膚炎で、自然に症状が消えるものだったが、「事業者の指定する基準を満たすものではなかったため」としている。

なお、この問題についてOculusは、公式ブログの2020年12月22日の記事の中で、皮膚炎が報告された割合がユーザーの約0.01%であり、大多数が自然治癒するものであるという調査結果を発表。「これは(同社の)カスタマーエクスペリエンスの基準を満たしていない」として、問題が起きたユーザー向けの対応を開始していた。製造プロセスで用いられた物質、またはヘッドセットの材料と化粧品・スキンケア製品との化学反応で引き起こされた可能性があるとしており、すでにOculus Quest 2の製造プロセスに変更を加え、その有効性を確認しているとのことだ。