後方互換性が充実! 専用タイトルが少ない現状を大いにサポート
現状では、Xbox Series X専用のゲームタイトルは少ない。最新のゲーム機だけにこれは当然のことだが、こうした状況に対応するために後方互換性にもかなり注力している。具体的には、初代のXboxからXbox 360、Xbox OneとすべてのXboxシリーズに対応するゲームタイトルが利用できるのだという(一部除外されたタイトルあり)。
特にXbox Series Xでは光学ドライブを搭載しており、従来は光学メディアを利用して提供されることが多かった旧型ゲーム機用のゲームソフトも利用できる点が大きい。こうした過去の資産が重要なら、光学ドライブを搭載しないXbox Series Sではなく、Xbox Series Xを選ぶべきだろう。
しかし、それらのゲームタイトルのすべてに対応しているわけではないことには注意が必要だ。購入後なら実際にゲームのメディアを入れればすぐにわかるが、あらかじめ自分のお気に入りのゲームが動くかどうかを、マイクロソフトのWebサイトから確認することができる。
特に一つ前の世代のXbox One対応のゲームタイトルについては、CPUやグラフィックスの設計が似ていることもあり、Xbox Series X|Sシリーズでも問題なく利用できるものが多いようだ。
また、マイクロソフトのサブスクリプションサービス「Xbox Game Pass」に参加することで、登録されている多数のゲームタイトルから好きな物を選んでダウンロードし、プレイすることも可能。こうしたサービスもしっかりと活用していけば、ゲームタイトル不足を感じることはまずないだろう。
もう一つ今ドキのゲーム機らしいシカケとして、「リモートプレイ」機能も紹介しておきたい。これは、ネットワークを通じて接続したスマートフォンやタブレット上にXbox Series X|Sの画面を表示し、ゲームなどをプレイできる機能である。
設定は非常に簡単だった。Xbox Series X側でリモートプレイを有効にしたら、スマートフォンやタブレットにインストールした「Xbox」アプリを起動し、Xbox Series Xに登録したマイクロソフトアカウントでサインインする。これで準備はOKだ。
XboxアプリからXbox Series Xにアクセスすると、スマートフォンやタブレットにXbox Series Xの画面がそのまま表示される。同じ家庭内LANに接続している環境なら、ゲームも普通に楽しめる。ドライブゲームや格闘ゲームで動きの激しい場面になると、グラフィックスがもやっとした感じになることもあるが、おおむね美しい映像のままだった。
4K時代のコンテンツプレーヤーとしても有望
ゲームを快適にプレイするために必要なのは、CPUやグラフィックス性能だけではない。ストレスなくゲームを読み出せるストレージ性能や、応答性に優れ操作しやすいホーム画面などのインタフェースも重要になる。Xbox Series Xでは、そうした最新ゲーム機に求められる要素を過不足なく備える。
また互換性も充実しており、今までXboxシリーズを楽しんできたユーザーなら、間違いなく「買い!」のゲーム機と言える。そうした積み重ねがないユーザーにとっても、過去に注目された話題のゲームを気軽に試せるXbox Game Passがあるので、タイトル数の少なさは十分に補えるはずだ。
タイミング的にPS5と比較されることの多い本機だが、デザイン的にはXbox Series Xのほうがおとなしめ。前述の通り小型PCに似た主張の少ないデザインと色調であり、PS5のように大型かつ斬新なデザインではない。Ultra HD Blu-ray対応コンテンツなども含め、4K対応コンテンツ再生の要として利用するなら、Xbox Series Xのほうが「扱いやすい」という側面もあるだろう。
とはいえ、ゲーム機の本質はやはりゲームタイトルだ。自分がプレイしたいタイトルがどちらで発売されているのか、どういった傾向があるのか、今後の見通しなどは非常に重要な判断基準となる。現段階では入手困難ではあるが状況を見極めて検討してほしい。