コニカミノルタとチェンジは1月19日、地方自治体の業務における課題解決や標準化を支援するAI(人工知能)を共同開発し、提供を開始したと発表した。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い自治体業務が急増する中で、業務のデジタルトランスフォーメーション(DX)による働き方改革が急務となっている。行政・自治体のデジタル化議論の中で自治体業務の見直し・標準化検討が加速しており、先行的にデジタル変革を進めようとする自治体ではデジタル活用を前提とした業務改革(BPR:Business Process Re-engineering)を検討している。

コニカミノルタは、2019年度からモデル別(都道府県、政令指定都市、中核市、一般市など基礎自治体)に50の自治体と連携し、全庁の業務量および業務フローを可視化し、その過程で得られたノウハウやデータに基づくコンサルティングに取り組んでいる。一方、チェンジは自治体DXが求められる中、官公庁向けのAI開発などをはじめとした、さまざまなデジタル活用支援や人材育成を担っている。

今回、コニカミノルタが収集したノウハウやデータの解析にあたり、チェンジの持つAI開発ノウハウと連携することで、自治体職員が簡単な入力で改善案を導くことが可能な自治体業務標準化支援AIを開発。自治体職員は、他の自治体の業務フローや先行事例を容易に調べることができ、業務の効率化につなげることを可能としている。

具体的にはは、自治体職員が自ら負荷が高いと感じる業務や改善したい業務内容を文章で入力することで、チェンジが整備した自治体用語辞書を活用した事前学習済みAIが、コニカミノルタが整備した約5000パターン(業務分類・作業分類)を参照し、「他自治体における先行取組事例(2020年11月提供開始)」「該当する業務あるべき標準業務フロー(2021年1月提供開始予定)」「既存業務の改善点や改善後の成果試算(同7月提供開始予定)」の3つの結果を出力する。

  • 自治体業務標準化支援AIの全体像

    自治体業務標準化支援AIの全体像

これにより、自治体職員は政策立案などのコア業務に集中し、市民サービスレベルの向上が期待でき、両社は全国自治体に標準のプラットフォームとして提供することで、全国自治体の業務標準化に貢献していくという。

現在は利便性の高い「検索」インタフェースで提供しているが、今後は各自治体の情報基盤にあわせてインタフェースの多様化を予定。また、チェンジの子会社であるトラストバンクと連携することで、すでに550以上の自治体で導入されているトラストバンクの自治体向けビジネスチャット「LoGoチャット」と組み合わせ、全国の自治体への展開を検討していく。今回の協業により、将来的に両社は全国1000自治体への展開を目指す。