Aero G7の液晶ディスプレイとキーボード

ディスプレイ上部のベゼル幅は9.5mm、両サイドのベゼル幅は各4.28mm、画面占有率は86.2%。画面解像度は1,920×1,080のフルHD、パネルは非光沢(ノングレア)です。ディスプレイ上部にはWebカメラ、IRカメラ、マイクを配置しています。

  • フルHDの液晶パネルは目の疲れにくい非光沢を採用

Webカメラは720p HDで、物理的にレンズを隠せるプライバシーシャッターを装備。シャッターに色が付いているので、レンズが隠れているかどうかがわかりやすくなっています。IRカメラも備え、Windows Helloに対応。明るくない場所でも正確にユーザーの顔を認識してくれます。

指紋認証も備えているので、Webカメラを使いたくない場面でも指で触れるだけですぐにWindows 10へサインイン可能。モダンスタンバイによるスリープ状態からの高速復帰と合わせ、ディスプレイを開いたら「すぐに使い始められる」ところが魅力の一つになっています。

  • Webカメラのすぐ右横にはIRカメラも備え、Windows Helloに対応しています。左の楕円はアンビエントライト(調光)センサー

  • Webカメラはプライバシーシャッターで物理的に隠せる仕様

キーボードは109キーボードの日本語レイアウトがベースで、アプリケーションキーがありません。電源ボタンはファンクションキーの並び、deleteキーとprt Scrキーの間にあります。キーピッチは18.7mmで、キーストロークは1.5mm。不自然に小さくなっているキーもなく、キーレイアウトもキーのピッチやストロークも標準的なのでタイピングしやすく、すぐに慣れました。

  • キーボード。日本語キーボードとして標準的なので扱いやすいはず

  • クセが少なくて打ちやすいキーボードなので、長時間でも特に不満なくタイピングできました

基本性能に不安なし

スペックに目を向けると、CPUには第3世代Ryzen Mobileの「Ryzen 7 4700U」を搭載。8コア8スレッド、ベースクロック2GHz、最大4.1GHzで動作します。内蔵グラフィックスは7コアです。メモリはDDR4-3200の16GB(8GB×2)、ストレージはPCIe NVMeのM.2 SSDで512GB。モバイルノートPCでこれだけのスペックがあれば、一般的なビジネス用途で不自由することはないはずです。ただし、マイクロソフトのOfficeアプリケーションは付属せず、BTOで選ぶことになります。

Webブラウズや各種アプリケーションもキビキビ。動画再生も滑らかで、よほど高いマシンパワーを要求する用途でなければ、ホームユースにも十分でしょう。ただ、画面がノングレアなので、艶のあるテレビ画面などと比べると、動画鑑賞や3Dゲームではもの足りなさを感じるかもしれません。

  • プロセッサ(CPU)情報には「AMD Ryzen 7 4700U with Radeon Graphics 2.00GHz」と表示されています

本体サイズは、W307.6×D204.5×H17.9mm、重量は約1.05kgとなっています。本体の重さは実測で1,077gと、スペック値よりも少し上回っていました。ACアダプタはだいたい缶コーヒーサイズ。PCと一緒にカバンに入れてもさほど気になりません。

  • 本体の重さは実測値で1,077g

  • ACアダプタの重さは実測値で240g

  • 本体とACアダプタを同時に持つと1,317g。1kgをだいぶ上回ります

  • ACアダプタのサイズ感

電源コネクタは正面から見て、右奥になります。標準的な位置ですが、やはりUSB Type-Cでの給電と比べると、ここだけ一時代前のビジュアルになってしまうのが残念。Aero G7のUSB Type-CポートはUSB PD(Power Delivery)に対応しているので、USB Type-CのUSB PD出力(45W)が可能なACアダプタを別途用意するのもよいでしょう。

  • 電源コネクタに電源を挿したところ

ベンチマークは、まず「CINEBENCH R23」から。CPU(Multi Core)は6753pts、CPU(Single Core)は1226ptsという結果でした。8コアなのでCPUのスコアの高さが目立ちます。

  • 「CINEBENCH」の結果

「PCMark 10 v2.1.2506」では、総合スコアが4676、Essentialsが7740、Productivityが7044、Digital Content Creationが5089という結果でした。いずれも高い数値で、特に内蔵グラフィックスの性能がDigital Content Creationの数値に見て取れます。

  • 「PCMark 10」の結果

「CrystalDiskMark 8.0.0」のシーケンシャルリードは2312.39MB/s、シーケンシャルライトは1386.18MB/sとなりました。

  • 「CrystalDiskMark」の結果

バッテリ駆動時間の計測には「BBench」を使用し、19時間52分00秒という結果。スペックシートでは、Mobilemark 2014測定時で最大約23時間、JEITA測定法Ver2.0で最大約16.9時間となっています。

モバイルノートとして標準的なサイズである13.3型の中でも、Aero G7はコストパフォーマンスに優れ、基本性能やモビリティの高さ、スタイリッシュな外観が魅力です。オフィスワークを後押し、営業などでPCを見せるときも期待に応えてくれることでしょう。テレワークはもちろん、出張や日々の仕事で持ち歩くにも死角を感じさせない、高いバランスで仕上がっています。

外出を控えがちな昨今ですが、この状況がいつまでも続くわけでもありません(そう願ってます)。PCを手に飛び回って仕事するモバイルワーカーはぜひ手に取ってみてほしい1台です。