イノベーションのグループ会社であるInnovation & Co.は1月14日、同社が運営するIT製品の比較検討サイト「ITトレンド」の資料請求数をもとに、「2020年のIT市場レポート」を発表した。

  • 人事の課題を解決するシステム

    人事の課題を解決するシステム

同レポートによると、2020年の上半期は、新型コロナウイルス感染拡大による影響でテレワークが急速に普及し、早急にテレワークに対応するための緊急度が高いカテゴリーへの資料請求が集まったという。

人事の課題を解決するシステムでは、Web面接・オンライン面接の需要が大幅に増加したほか、eラーニングも前年度比約200%の成長率となっており、採用だけでなく社員教育のオンライン化も急速に進んだことが明らかとなった。

  • 在庫・購買/販売の課題を解決するシステム

    在庫・購買/販売の課題を解決するシステム

通信やネットワークインフラの課題を解決するシステムでは、特にVPN、リモートアクセス、Web会議システムが上半期に大きく資料請求数を伸ばしており、緊急性が大変高いITカテゴリーの1つであったと同社はみている。

下半期はDX推進の時流もあり、購買・販売関連の既存業務の「見直し」のための資料請求が目立ったという。上期に急ぎ導入したIT製品の満足度が低く、入れ替えのために再度同じカテゴリーへ資料請求を行うパターンも散見されたということだ。

加えて、政府の「脱ハンコ」の方針や「経理業務のペーパーレス化」の時流により、在庫・購買/販売の課題を解決するシステムでは、Web請求書システムや契約書管理システムなどの資料請求が急増した。

ほかにも、CTIシステムや、コールセンターシステムなどの需要が下期に増加。各部門・業務のデータをWeb上に集約し、遠隔地でも容易に社内情報を取得できるような環境を整備するシステムの需要が増加し始めているとのことだ。

  • 通信・ネットワークインフラの課題を解決するシステム

    通信・ネットワークインフラの課題を解決するシステム

なお、2020年に最も資料請求数の増加割合が大きかったカテゴリーTOP5は以下のとおり(比較期間:2019年1月〜11月→2020年1月〜11月)。

  • Web面接・オンライン面接(885%)
  • 動画配信システム(633%)
  • 電子契約システム(490%)
  • VPN(395%)
  • 契約書管理システム(305%)