米NVIDIAは1月12日(現地時間)、オンラインイベント「GeForce RTX: Game On」を実施し、Ampereアーキテクチャを搭載するミドルレンジGPU「GeForce RTX 3060」を発表した。既に発売されているGeForce RTX 3060 Tiに続くミドルレンジモデルとなる。全世界で2月下旬から発売を予定しており、価格は329米ドルから。

  • NVIDIA、新スタンダードを掲げるミドルレンジGPU「GeForce RTX 3060」

    NVIDIA「GeForce RTX 3060」

「Ampereのパワーを全てのゲーマーに届ける」という第2世代RTXシリーズのミドルクラスGPU。Steamで最も人気なグラフィックスカード「GeForce GTX 1060」からのリプレースを図るモデルとなっており、同社はこれまで旧モデルが長年にわたって高い品質での1080pゲーミング体験を提供してきたと説明。しかし「Watch Dogs: Legion」のような最新AAAタイトルではパフォーマンスが不足しており、レイトレーシングやDLSSも使用できない。そこで新ミドルクラスGPUであるGeForce RTX 3060をリリースし、全てのゲーマーにAmpereアーキテクチャのパワーを提供するとしている。

主な仕様としては、NVIDIA AmpereアーキテクチャのCUDAコアを3,584基搭載し、ビデオメモリに12GB GDDR6を組み合わせる。リファレンスモデルのブーストクロックは1.78GHzで、13 Shader-TFLOPS、25 RT-TFLOPS、101 Tensor-TFLOPSを実現。GeForce GTX 1060比で2倍のラスターパフォーマンスと、10倍のレイトレーシングパフォーマンスを備えるという。既に販売中のGeForce RTX 3060 Tiと比較すると、CUDAコア数が少ない代わりにブーストクロックが高く、ビデオメモリを多く搭載している。

製品名 GeForce RTX 3060 Ti GeForce RTX 3060
CUDAコア数 4,864 3,584
ブーストクロック 1.67GHz 1.78GHz
ビデオメモリ GDDR6 8GB GDDR6 12GB
メモリインタフェース 256bit 192bit
参考価格 399ドル 329ドル
  • 2016年の登場以来、旧モデルからの大幅な性能向上で高い人気を博してきたGeForce GTX 1060。しかし既に最新タイトルのいくつかでは30fpsにも届かず、パフォーマンスの不足が深刻になっていた

  • 1080p環境で、Intel Core i9を組み合わせて計測したパフォーマンス一覧。Watch Dogs: Legionは30fpsを大きく割り込んでいるほか、THE DIVISION 2でも60fpsに届かない

  • そこでGeForce RTX 3060を提供し、大多数のユーザーにAmpereのパワーを届けることで最新タイトルも難なくプレイできるように。よく見るとGeForce RTX 2060のパフォーマンスも大きく凌駕している

  • パートナー各社から同GPU搭載カードが発売予定。2月下旬から全世界で提供を開始するとしている

  • VRAMは12GBと多く、「GeForce RTX 3060 Ti」どころか上位モデル「GeForce RTX 3070」よりも多い。その分メモリインタフェースはやや控えめだ