カメラは、ディスプレイと並ぶMi 10 Lite 5Gの強みの1つ。ミドルレンジながら背面に4眼カメラを備え、スペック上はハイエンドスマホと肩を並べる仕様となっています。

  • 背面カメラは4眼となる

背面カメラの仕様は以下の通り。

  • (1)広角カメラ 4800万画素、1/2インチセンサー、画素ピッチ0.8μメートル、F値1.79
  • (2)超広角カメラ:800万画素、視野角120度、F値2.2
  • (3)マクロカメラ: 200万画素、F値2.4
  • (4)深度センサー:200万画素

この構成は中低価格帯のスマホに多い仕様で、高画素の広角カメラを軸に、超広角にも対応しつつ、広角系のレンズが苦手なマクロ性能も専用センサーで補っています。

実際に使ううえでは、カメラの構成を気にする必要はありません。0.6倍の超広角から10倍のデジタルズームまで、スムーズに画角を変えつつ撮影できます。近くのモノを撮るときはマクロレンズが自動で有効になります。

今回は、水族館や落ち着いた雰囲気のレストランなど、撮影条件が厳しめの環境でも試していますが、屋外で周りの照明がほとんどないといった条件を除けば、ほぼ問題なく撮影できました。ホワイトバランスの調整も、多くのシチュエーションで適切でした。

  • 標準画角の作例

  • 超広角の作例

  • 10倍デジタルズームの作例

広角カメラは4800万画素の高画素写真を撮影できます。ただし、1つ1つの画素が小さいため、解像感の高い画像を撮れるのは明るい環境に限られ、手ブレにもあまり強くない印象です。

  • 4800万画素モードの作例

より実用的なのは、4つのセンサーを大きな1つのセンサーとして扱う技術があること。多くの光を取り込めるため、薄暗い環境でもきれいな写真が撮影できます。

  • 夜景の作例

  • マクロの作例

  • ポートレートモードの作例。コップの輪郭に沿ってぼかしを加えています

  • 食事の作例

近年のスマホカメラで各社が競って技術を磨いているAIによる被写体認識機能は、Mi 10 Lite 5Gももちろん搭載しています。この認識技術を用いて、シャオミは興味深い写真編集機能を載せてきました。

それは「空の色」を変更する機能です。青空の写真を夕焼けにしたり、満天の星空にしたりできます。それどころか、花火を打ち上げる編集まででき、空以外の部分もそれっぽく調整されます。空の部分は自動で認識されるため、どんな写真にもワンタップで変更でき、手軽に遊べます。

  • 空の色を置き換える編集機能を搭載

  • 夕暮れの空を青空に変更

  • 都会では見られない満点の星空も

  • オーロラにだって変えられます

重量級ゲームも安定した動作

Mi 10 Lite 5Gは準ハイエンドといえる性能を備えているため、多くのスマホゲームは快適に動作するでしょう。負荷が高めの3Dゲームをいくつか試してみましたが、最高の画質設定で1時間ほど動作させても快適に遊ぶことができました。

  • 重量級ゲームも快適に動作する

ゲームアプリでは「Game Turbo」が利用できます。これは、ゲームを快適に遊ぶための機能や設定をまとめたツール群で、プレイ中はランチャーとして呼び出せます。通知オフの設定やスクリーンショット、プレイ動画の作成といった一般的な機能はもちろんのこと、より踏み込んだ設定も可能です。

  • ゲームで便利な機能を集約したGame Turboを搭載

たとえば、ゲームプレイ中の画面を明るめに表示する設定があります。シューティングゲームなどで、影に隠れている敵を素早く発見するのに役立ちます。ゲームを起動したまま、画面表示はオフにするという機能もあります。これは、ゲーム画面を表示している時間が長いほどアイテムが手に入る、いわゆる「放置ゲーム」を遊ぶ人には便利な機能です。

AndroidだけどiPhone風。楽しく使えるMIUI

Mi 10 Lite 5GはOSにAndroid 10を搭載しています。Google Playも対応するフル機能のAndroidですが、独自にカスタマイズした操作体系「MIUI 11」を搭載しています。MIUIでは、おもにホーム画面などで独自の工夫を施しています。アプリの配置はAndroidで多い「ホームエリアとアプリドロワー」という構成ではなく、ホーム画面にアプリアイコンをそのまま並べるiPhone風のスタイルです。

  • MIUIのホーム画面

操作に関連するところでは「クイックボール」という独自機能があります。これは、画面ロックやWi-Fiのオン・オフ、特定アプリの起動などのショートカットを呼び出すランチャー機能。自分にあった設定にすれば、存分に活動できるでしょう。

  • クリックボールは、アプリを素早く起動する便利な機能です

細部にこだわりがあるのもMIUIの面白いところです。たとえば、着信音では鳥のさえずりが用意されていて、時間に応じて鳴く鳥の声が変わります。アプリ起動時などのアニメーションも凝っており、使って楽しいスマホに仕上がっています。

  • 自然をモチーフにした着信音や効果音が用意されています

このMIUIには、SIMフリー版とは若干異なる点もあります。まず、広告が出ないこと。SIMフリー版のシャオミスマホでは、クリーナーアプリなど、シャオミ製のアプリで邪魔になりすぎない程度の広告が表示されます。これがシャオミの収益源となり、低価格でスマホを販売する原資となっています。一方、auで取り扱われるMi 10 Lite 5Gにはこの広告が表示されません。

カメラのシャッター音は、他のキャリアが販売するスマホと同様に、必ず鳴るようになっています。シャオミのカメラのシャッター音は「カチッ」という、石を叩いたような高めの音で、人によっては耳障りに感じるかもしれません。

赤外線リモコン機能を備えているも……

Mi 10 Lite 5Gは、最近のスマホではほぼ見かけなくなった「赤外線通信」に対応しています。赤外線といっても、連絡先をやり取りするフィーチャーフォン時代の機能ではありません。家電を操作するためのリモコン機能です。

ただし、実際に使ってみると、あまり使い勝手は良くありません。というのも、日本で販売されている家電にはあまり対応していないからです。リモコンアプリの設定を開くと、対応機器の候補がずらりと表示されますが、その多くは日本では馴染みのないブランドです。

  • 家電を操作するためのリモコン機能を搭載しているものの、日本では対応機種が少ないのが欠点です

筆者宅の場合、富士通ゼネラル製のエアコンを操作できましたが、ハイセンス製のテレビは対応するリモコンを見つけられず、電源も付けられない状況でした。学習機能もないため、自分で信号を覚えさせることもできません。筆者がこのスマホで自宅のテレビを操作するためには、シャオミが赤外線信号のプリセットを拡充するまで待つ必要がありそうです。

総評:パフォーマンス十分、コスパ抜群

HDR再生も対応する大画面と、4眼でマクロにも強いカメラが持ち味のMi 10 Lite 5G。この2点については、多くのハイエンドスマホに引けを取らない水準を保っています。そして、それを支える性能も申し分ありません。

筆者がこのスマホに「惜しい」と感じる点は、若干の重みがあることと、ディスプレイが高速駆動に対応しないこと、microSDカードに対応しないことの3点です。防水やおサイフケータイに対応していないのも、人によっては“選ばない理由”になるかもしれません。

しかし、4万円台後半という価格の前では、これらの弱点の多くは吹っ飛んでしまいます。コストパフォーマンスで選ぶなら、まず候補に入れることになるでしょう。普段使いに耐えうる堅実な性能を備えたスマホとして、そして初めての5Gスマホとして、Mi 10 Lite 5Gは悪くない選択肢となるはずです。

Mi 10 Lite 5G XIG01の主な仕様

  • OS: Android 10
  • CPU: Snapdrago 765G(オクタコア、2.4GHz×1/2.2GHz×1/1.8GHz×6)
  • 内蔵メモリ: 6GB
  • ストレージ: 128GB
  • 外部ストレージ: ―
  • サイズ: 約164×75×8.7mm
  • 重量: 約193g
  • ディスプレイ: 約6.6インチ 有機EL(2,400×1,080ドット)
  • メインカメラ: 約4800万画素(標準)+800万画素(超広角)+200万画素(マクロ)+200万画素(深度センサー)
  • インカメラ: 約16万画素
  • Wi-Fi: Wi-Fi 5(IEEE802.11a / b / g / n / ac)
  • バッテリー容量: 4,160mAh
  • 電池持ち時間(5G):約135時間
  • 電池持ち時間(4G LTEエリア):約160時間
  • モバイル通信:5G(sub6)/4G LTE/WiMAX 2+
  • 通信速度(5G): 受信最大2.1Gbps/送信最大183Mbps
  • 防水/防塵: ―/―
  • 生体認証: ○(画面内指紋認証、顔認証)
  • ワンセグ/フルセグ: ―/―
  • おサイフケータイ: ―
  • 接続端子: USB Type-C
  • カラーバリエーション:コズミック グレー、ドリーム ホワイト