モトローラ・モビリティ・ジャパンは10月26日、4G向けSIMフリースマートフォンの新モデルとして「moto g PRO」と「moto g9 play」の2モデルを発表。両機種ともに同月30日に発売する。Moto ストアでの税込販売価格はそれぞれ、35,800円と24,800円だ。
ペン内蔵のAndroid Oneスマホ「moto g PRO」
ビジネスシーンにも適する端末として紹介された「moto g PRO」は、6.4型のフルHD+ディスプレイを搭載。画面のアスペクト比は19:9だ。左上にパンチホール型の1,600万画素インカメラを備える。
最大の特徴は、下側面の右側にスタイラスペンを内蔵すること。ペンを取り出すと専用のメニューアイコンが画面に表示され、メモなどの機能を利用できる。
発表時のデモンストレーションでは、商品をGoogleレンズで検索し、スクリーンショットを撮り、スタイラスペンで商品の情報にメモを入れ、メールに添付して共有する、という一連の操作が紹介された。
また、gシリーズとしてはお馴染みの「Motoアクション」機能も利用可能だ。例えば手首を2回ひねってカメラ起動したり、3本指で画面をタップ・ホールドしてスクリーンショットを撮影したりと、よく使う操作をジェスチャで素早く行える。
moto g PROの背面には、トリプルカメラシステムを搭載。構成は、4,800万画素のメインカメラ、200万画素のマクロカメラ、1,600万画素の超広角アクションカメラだ。さらにレーザーオートフォーカス用のセンサーも備わる。なお、メインカメラでは、4画素をまとめて1画素として使用できる「クアッドピクセルテクノロジー」を採用した。
撮影機能としては、マクロカメラを活用した従来より5倍接近できる至近距離での撮影や、縦持ちのまま横長の構図で撮影できるアクションカメラでの画角117度動画撮影などが特徴だ。このほかにも、暗所でも明るく取れる「ナイトビジョン」や、背景をぼかす「ポートレート」、一部の色のみを生かしほかをモノクロにする「スポットカラー」など多彩な撮影機能を備える。
SoCには、Snapdragon 665を搭載。メモリは4GB、ストレージは128GBを備える。別途microSDを用意すれば最大512GBのストレージ拡張にも対応する。SIMスロットはnanoサイズが2つで、DSDV(デュアルSIMデュアルVoLTE)に対応。ただし、1スロットはmicroSDカードスロットと兼用となる。
インターフェースは、USB Type-Cポート(USB 2.0)のほか、3.5mmのイヤホンジャックを搭載。バッテリーは4,000mAhだ。18Wの高速充電器やヘッドセットも同梱される。また、内蔵スピーカーは、Dolbyステレオスピーカーとなる。
OSはAndroid 10.0を搭載。なお、同機はAndroid One端末となり、Android 12までとなる2世代分のOSメジャーアップデート、および2年間の月次セキュリティアップデートが保証されることも特徴だ。さらに、通常1年の修理保証サービスも2年間に延長される。
2万円半ば、より安価な「moto g9 play」
エンターテインメント向けの端末として紹介された「moto g9 play」は、6.5インチのHD+ディスプレイを搭載。アスペクト比は20:9となり、先述のmoto g PROよりも 縦長だ。水滴型のノッチには、800万画素のインカメラを備える。なお、カラーバリエーションは、「サファイアブルー」と「フォレストグリーン」の2色を展開する。
背面中央にはトリプルカメラを搭載。構成は、4,800万画素のメインカメラ、200万画素のマクロカメラ、200万画素の深度センサーだ。同機も「クアッドピクセルテクノロジー」をサポートする。
撮影機能としては、「ナイトビジョン」や「ポートレート」に対応。さらに、AIを活用し、被写体全員が笑顔でいるとシャッターを切るような機能も搭載する。ほか、同機も「Motoアクション」機能をサポート。端末を持ち上げてロックを解除する機能などに対応する。
SoCには、Snapdragon 662を搭載。メモリは4GB、ストレージは64GBを備える。microSDカードは最大512GBまで対応。SIMスロットはnanoサイズが2つで、こちらもDSDVをサポートするが、こちらもSDカードとの兼用となる点には注意が必要だ。OSはAndroid 10.0を、ピュアAndroidとして搭載する。なお、同機の保証期間は1年間だ。
インターフェースとしては、USB Type-C(USB 2.0)、3.5mmイヤホンジャックを搭載。バッテリーは5,000mAhだ。20Wの高速充電器やヘッドセットも同梱される。
利用できるネットワークについて
モトローラ・モビリティ・ジャパンは2020年7月1日付けで、これまでのダニー・アダモポウロス氏に代わり、松原丈太氏が代表取締役社長に就任している。
10月26日に開催されたオンライン発表会で登壇した松原氏は、利用者のコミュニケーションスタイルが多様化している現状を踏まえ、今後のモトローラ製品のポートフォリオ戦略として、アーリーアダプター向けの「motorola」シリーズ、30代~50代向けにオールラウンドなミッドレンジ製品を扱う「moto g」シリーズ、ティーンやシニアに向け必須機能を押さえたエントリー製品を扱う「moto e」シリーズにカテゴライズしていくとした。今回発表した2製品は、価格のお手頃さも特徴の「moto g」シリーズに属するスマートフォンとなる。
新製品の2機種について、プレスリリースでの表記上では、両機ともにMNOとしての楽天モバイル網を除く国内通信キャリアで使用できると記載された。この理由について、モトローラは質疑応答の際に、「物理的には楽天の回線も網羅しているが、評価を終えていないということで外させてもらっている」と回答した。
なお、moto g9 playについては、発売時の段階でKDDIネットワークには非対応とされており、「後日対応予定」となっていることに注意したい。