ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)は10月12日(米国時間)、同社が進めている新型コロナウイルス感染症(COVID-19)向けワクチン候補のすべての臨床試験におけるさらなる薬剤の用途について、一時中断したことを発表した。

中断の理由について、同社では策定している臨床試験のガイドラインにそって、予期しない重篤な有害事象が報告されたため、としているが、具体的な症状などについては、参加者のプライバシーを尊重する必要があるとし、明らかにしていない。

同社は、9月23日付で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチン候補「JNJ-78436735」の大規模検証試験として、複数国で展開する最終段階の治験となる第3相臨床試験(ENSEMBLE試験)を開始したことを発表していた。

なお、こうした一時中断は薬剤開発においては珍しいものではないと同社では説目しており、今後については、ガイドラインに従って、独立した委員会と内部の臨床ならびに医師によるレビューなどを経て、再開の判断を行うとしている。