日立オートのOTA対応高精度地図ユニット、日産の新型スカイラインに採用

日立オートモティブシステムズは、自社開発の高度運転支援ECUならびにOTA(Over The Air)での自動地図更新に対応した高精度地図ユニットが、2019年9月より日産自動車が販売している新型「スカイライン」に採用されていることを明らかにした。

高速道路での追い越し支援やルート走行支援のような高度な運転支援機能の実現には、カメラで取得した周囲環境情報などをもとに車両を統合制御するための演算処理を可能とする高度運転支援ECUと、その高度運転支援ECUに対し、数百mから数km先の道路形状を含めた地図情報を提供する高精度地図ユニットを組み合わせる必要がある。

新型スカイラインに採用された高度運転支援ECUは、認識処理用と車両制御用の2つのCPU構成を採用することで、安全性と高速演算性能の両立により、高精度な車両統合制御を可能としたものだという。また、高精度地図ユニットは、全国の高速自動車道などの3D高精度地図データをセンチメートル単位で格納したもので、高精度に算出した自車位置にもとづく自車周辺地図情報、および目的地までの車線レベルでの推奨経路情報を高度運転支援ECUに出力することで車両統合制御の支援を可能としたものとなっている。また、同ユニットは、OTAにより、常に高精度な地図の自動更新を実現しているため、ユーザーの利便性を高めることにも貢献できると同社では説明している。

なお、日産の先進運転支援技術「プロパイロット 2.0」をこれらの技術が支えていると日立オートモティブシステムズはコメントしており、今後も自動車メーカーにおける自動運転車両の実現に向けた開発を行っていくとしている。