おトクな入門タブレット。ワイヤレス充電とカバーも便利

最後に、Fire HD 8とFire HD 8 Plusの別売オプションにも触れておきたい。両機種に対応した純正保護カバー(税込3,480円)が用意され、カラーはトワイライトブルー、チャコールブラック、サンドストーンホワイト、プラムの4色展開。フラップは開いて角度を付けると簡易なタブレットスタンドになる。355gという本体の重さはずっと持ち続けてもさほど苦になる重量感ではないが、もし落としてしまったら目も当てられない。液晶画面の保護だけでなく、卓上でラクに使いたいシチュエーション用としても、ひとつ持っておきたい。

  • Fire HD 8 Plus

    新しいFire HD 8用の純正保護カバー(トワイライトブルー)。簡易なタブレットスタンドにして自立させたところ

Fire HD 8 Plusについては、Made for Amazon認定を取得したANGREAT製のワイヤレス充電スタンドが新たに用意された。ここにFire HD 8 Plusを置くと、自動的にAlexaのShowモードに移行し、Fire HD 8 Plusをスマートスピーカーのように使いこなせる。スタンド単体の価格は税込4,600円。Fire HD 8 Plus本体と別々に買うよりも安い、セットモデルも販売されている。

■Fire HD 8 Plus + ワイヤレス充電スタンドセット(税込)

  • Fire HD 8 Plus (32GB) + ワイヤレス充電スタンド:14,980円
  • Fire HD 8 Plus (64GB) + ワイヤレス充電スタンド:16,980円

この充電スタンドはパッと見は柔らかなデザインで折りたためそうに見えるが、実際は硬い樹脂パーツにファブリック地を被せたもので角度調整はできない。それなりにサイズ感もある(フットプリントは14×20.5cm)ので、あらかじめ平らな置き場所を確保しておいたほうがいいだろう。

  • Fire HD 8 Plus

    ANGREAT製のワイヤレス充電スタンドを横から見たところ。柔らかそうに見えるが、角度は固定で調整できない

  • Fire HD 8 Plus

    Showモードの設定画面。中央赤枠の項目をオンにすると、ワイヤレス充電スタンドに立てかけたときにShowモードが自動で起動し、ディスプレイ付きスマートスピーカーとして使える。オフにして通常のタブレット用ホーム画面にもできる

上記の純正保護カバーを付けたFire HD 8 Plusをこのスタンドにそのまま載せても、きちんとワイヤレス充電できるのでありがたい。もちろん、Fire HD 8 Plusをスマートスピーカー代わりにしたり、Zoomでビデオ通話するといった宅内デバイスとして活用するならカバーは無しで、という考え方もアリだ。

ちなみに、Fire HD 8の32GBモデルには、カラフルな保護カバーを同梱するなど子ども向けにデザインされたキッズモデル(税込14,980円)も用意されている。

  • Fire HD 8 Plus

    ANGREAT製のワイヤレス充電スタンドにiPhone SE(第2世代)を載せると充電できた

  • Fire HD 8 Plus

    純正保護カバーを付けたFire HD 8 Plusを、ANGREAT製ワイヤレス充電スタンドに載せたところ。下部の白いLEDが光っており、充電できていることがわかる

KindleやAmazon Prime VideoなどのAmazonサービスでおおむね満足できるという人や、コストパフォーマンスに優れたタブレットを探している人には、Fireタブレットシリーズがオススメだ。アプリも実用的なものから娯楽・ゲームまで幅広く用意され、ストアの画面が以前よりもさらに、にぎやかになったと感じる。一方で、かつて提供されていた「Adobe Reader」が現在はダウンロードできなかったり、多くの人が使いたいであろう、Fireタブレット向けのYouTube公式アプリがないのが少々寂しい(ちなみに、テレビ用デバイスのFire TVシリーズにはYouTubeアプリが提供されている)。

ともあれ、新世代のFire HD 8は従来モデルから順当に進化しており、タブレットとしての使い勝手はさらに良くなった印象を受けた。これ一台でタブレットだけでなく、簡易なスマートスピーカーとしても使えるのでおトク感が高い。イマドキの機能をひと通り備えた入門タブレットとして売れそうだ。個人的には、Fire HD 8 Plusのワイヤレス充電機能は非常に便利なので、他のサイズのFireタブレットにも広まって欲しいと思う。今後のFireシリーズのさらなる進化にも期待したい。