米Microsoftは8月10日 (現地時間)、Minecraftの教育向けバージョン「Minecraft: Education Edition」にChromebook用を追加したことを発表した。同時に、Windows用、Mac用、iPad用もアップデート。欧米では9月に始まる学校の新年度に備え、最新版でリモートラーニングおよびハイブリッドラーニングのサポートを強化した。

Education Editionは、Minecraftを学習に活用することで、子供達が創造的な問題解決能力やコーディングスキルなどを伸ばせるようにデザインされている。Chromebookは学習用デバイスとして米国の小中学校で最も利用されており、他の国の公立学校での導入も増えている。既存のWindows用、Mac用、iPad用にChromebook用が加わることで、Education Editionの対象が大きく拡大する。

  • Chromebook用「Minecraft: Education Edition」

    Chromebook用のEducation Editionは、他のプラットフォーム用と同じ機能セットを備える。

Chromebook用の動作要件は、500MBの空きストレージ(1GBを推奨)、OSがChrome OSバージョン83以降。そして4GB以上のRAMを推奨している。CPUについては要件を設けていないが、Chromebookには廉価帯からハイエンドまで様々なデバイスがあり、スペックの低いChromebookではパフォーマンスの問題が起こる可能性があるとしている。その上で、Minecraftを利用する際には他のアプリを閉じるように勧めている。

Education Editionを利用するには、Education Editionと教育機関向けの「Office 365 Education」の2つのライセンスが必要。各学校のデバイス管理に合わせた導入をサポートし、現時点でEducation EditionのログインにはMicrosoftアカウントが必須だが、いずれGoogleアカウントによるログインをサポートする予定。

最新のEducation Editionは、ミツバチと受粉について解説するAmerican Beekeeping FederationのKids and Beesプログラムなど、11の新しいSTEMレッスンを含む。Minecraft Bedrock Editionに登場するキツネ、ミツバチ、養蜂箱、ハチミツブロックなどが追加されている。また、学習アクティビティにタグを付けて検索しやすくするなど、レッスンライブラリが改善された。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、米国では多くの学校が完全リモートまたはリモートと対面式を組み合わせたハイブリッド方式で新年度をスタートさせる。Microsoftは、子供達のコラボレーションや自発的な学びをサポートできるように、完全リモート/ハイブリッド・ラーニング向けのツールキットや様々なリソースを用意、リモートラーニングのページで提供している。