ノートPCの使い勝手を左右する外部インタフェース

そして「オンライン生活最適PC」を掲げるもうひとつの理由は、インタフェースの搭載に妥協しなかったことだ。

例えば、最軽量となる698gを実現した13.3型ノートPC「LIFEBOOK UH-X」では、USB 3.1ポートを4基、HDMI出力ポートのほか、有線LANポートも搭載。軽量化を徹底的に追求しながらも、使い勝手を犠牲にしないインタフェースを実現した。

  • 13.3型ノートPC「LIFEBOOK UH-X」のインタフェース

こうした豊富なインタフェースは、在宅勤務時にも効果を発揮している。家の中で、無線LANが届きにくい部屋で仕事をする場合でも、有線LANポートを活用して安定的なネットワーク環境で利用できるわけだ(もちろんその部屋で有線LANが使えることが前提)。

「FCCLのエンジニアが、PCを利用している現場に直接出向き、そこでの課題を見つけ、現場の要望をもとに開発したのがFCCLのPC。そうした積み重ねの結果が、いまにつながっている。在宅勤務によるテレワークが広がっているいまだからこそ、市場のニーズに最も適したPCを提供しているのがFCCLであると断言できる」と、齋藤社長は自信を見せる。そして、「PCの性能やスペックを訴えるよりも、使ってみてもらえれば、その差が理解できる」とした。

人に寄り添う開発姿勢が、「オンライン生活最適PC」の実現につながっているというわけだ。

  • この先も「モノづくりの基本姿勢は変わらない」(齋藤社長)

では、今後のモノづくりに、社会の変化や、PC産業を取り巻く環境変化は、どう影響するのだろうか。斎藤社長は、「これまでのモノづくりの結果が『オンライン生活最適PC』を実現した。ノートPCでもデスクトップPCでも、ニューノーマル時代においても、モノづくりの基本姿勢は変わらない」とする。

斎藤社長は、かねて「世界最軽量の座は譲らない」と断言し、2020年後半にも発売が見込まれているLIFEBOOK UH-Xの後継機では、さらなる軽量化を実現し、世界最軽量の記録を更新する姿勢を見せている。

「ニューノーマルと呼ばれる時代において、PCに求められる要素は、より幅広くなるだろう。そして、搭載される機能も増えることになる。だが、そうした状況においても、より軽いノートPCの開発に挑む」と語る。

これまで同様のモノづくりの基本方針を維持することで、「オンライン生活最適PC」のコンセプトは維持できると考えており、今後は、オンライン生活に一層の最適化を図るための独自ソフトウェアや、セキュリティの強化に取り組むという。最軽量ノートPCだけでなく、幅広いラインナップにおいて「オンライン生活最適PC」を実現し続ける姿勢を見せた。