伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は4月8日、CyberArk Softwareの、システムのメンテナンスや監査で必要となる特権アカウントの管理ソリューションである「Privileged Access Security」を提供開始した。価格は500万円(税別)から。システムセキュリティの強化やオンプレミスとクラウドの効率的な管理を検討するユーザー企業を中心に、既存システムとの連携や環境構築を含めて展開し、1年間で10社の受注を目指す。

  • 特権アクセス管理ソリューションのイメージ

特権アカウントとは、サーバやデータベースなどの機器やシステムに設定したすべての権限を備えるユーザーアカウント。

セキュリティ強化のためのソフトウェア更新やメンテナンス、システム監査などの作業では特権アカウントが必要になるが、保有している権限のため、最大限のリスクを考慮して厳重に管理し運用する必要がある。しかし、高いセキュリティを保つことで管理工数が膨大となるため、業務の効率化が課題となっている。

新ソリューションは、OSやミドルウェアに加えて、ハードウェア製品、クラウドサービスも含めたアカウントの一元管理を実現するもの。

ユーザーは、予め設定した権限に基づき同ソリューションを通して多様なシステムにアクセスするため、手動によるシステムごとの権限管理が不要になるという。 また、時間帯や不規則性などから推測した、システムへの疑いのあるアクセスを検知する機能も備えている。

人が作業を行うためのユーザーアカウントに加えてシステムアカウントも管理でき、コンテナやCI/CD(Continuous Integration/Continuous Delivery)ツールとも連携するため、柔軟性が求められるDevOps環境でも高いセキュリティを保つことが可能という。

同社は、長年のセキュリティサービスの提供や、DevOps環境を含めた大規模システム構築実績に基づき、同ソリューションの提供に伴い既存システムとの連携や設定、運用支援を行う。